継続五大要素

 

【 豊 潤 】

 

継続の理念を体現するための五大要素の五つ目は『豊潤』です。

今まで語られた『繁栄』『秘境』『普遍』『遍満』だけでも継続の理念の重要要素は説明が尽きそうですが、さらに一歩踏み込んだ要素として『豊潤』は存在します。

この場合の『豊潤』は質の向上進化を司ります。

人間の人格形成に於いても質の向上には終わりが無いわけで、徳性の高い人ほど自らの現状の小ささを自覚しておられる…。

霊的覚醒に於ける魂の進化に制限が無いことを、高徳者たちは疑いの余地が無い程に知っておられるのです。

それを知らないのは魂が今だ幼い方々で、彼らは相対の世界に於けるドングリの背比べを征することで満足しようとしています。

そこには真実の謙虚さは失われ、先を越された嫉妬や失望、蹴落とされた怨恨、他より上回った優越感などに感情を支配され、いつしか競争比較の中でしか成長出来ない個別意識に嵌り込むのです。

しかし真なる魂の生長は相対の世界を超越した実相世界にあります。

どんなに精一杯の背伸びをしても届かない実相大神が実在する…。

それを受け入れた時に本当の謙虚さが現れ、継続の理念を真に自覚するのであります。

器(人格)を広げ、想い(愛念)を深め、更にその質を高めて、極み無く果てしない生長をこそ目指して下さい。

人間は自我(自己限定)が多い分だけ言い訳も多くなります。

自我を薄めた徳者たちは無我無心(雑念を払いながら)になって自らの使命役割を遂行するのです。

永遠なる時の流れの中で、無限なる可能性を信じて、コツコツと礎(徳性)を磨く貴方であれ…。

身近な問題に一喜一憂することも人間らしいが、同時に遠くの目的目標に向かって直向きな努力を積み重ねる人にこそ本来の人間らしさを感じなければならないのです。

それが霊的本籍を霊界に置く本来の人間の真なる姿であります。

継続の理念を体現するためには自己限定を解放しなければなりません。

何時の世も平安が途切れた根本理由は、一部の人間による我執が原因でありました。

この我執こそ偽りの幸福を迷妄のまま独占しようとした為政者の暴挙であります。

真なる平和は永続的な幸福でなければならない…。

そこに我執が入り込めば、独占欲(占有欲)に毒された一部の迷い人が山野を選り分け、海峡を線引きして垣根(国境)を作り、同じ人間でありながら人種や異文化を共存し辛い固定観念を用いることになります。

これは継続の理念から見れば逆行現象に他なりません。

 

 

 徳性開発十大理念【判断】【継続】