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探究五大要素 |
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【 明 瞭 】
探究の理念の五大要素の四つ目は『明瞭』であります。 世界各国に残された神話伝承をみると、神々が総てを創造して統治する姿が描かれています。 しかしよくよく神話伝承を読み取ってみると、神の創造の初めに当初から存在するものがあったようです。 幾つかの神話によれば、それは混沌という状態で書き記されております。 この混沌状態とは何ぞや…と言うことですが、未だ明確な形を持たず、正確な意思もなく、ただ水面に漂うアブクのような存在として伝えられています。 その不確かな存在を明確な形にしたのが創造主の御技でありました。 よく見渡せない濃霧の中に光を灯して確認することで、今まで解らなかった迷妄部分が明らかとされたのであります。 こうした創造主の意志を引き継いだ万物の霊長(人間)は、その意志を探究の理念として体現し、未だ開かれざる不明確な領域を鮮明に現し出すことが『明瞭』の徳目なのです。 科学的発見を得ることは最も尊い天職ですが、見い出した新たな発見を明確な姿形として世に知らしめることこそ、パイオニアたちの使命でなければならないのです。 時に天才児は凡人に理解し難い斬新な発想で偉大な発明を果たします。 しかしそれはまだ天才児ゆえに理解可能な段階であり、彼のみが知る真実に留まっています。 このように徳性が高ければ観える領域も広く、かなり鮮明で正確な理解を得られることは事実なのです。 それでもその大発見(大発明)を自分だけのものとせず、広く衆生に伝え残すことこそ各界の最先端をゆく高徳者たちの天職であるはずです。 偉大な発明発見は、あらゆる産業の源泉に当たるため、その大発見の精度を高め明瞭化することで裾野の広い新産業を興隆させることになるわけです。 また解りやすさは普及力に繋がり転用応用に助力します。 こうしたことから徳が高まれば高まる程に、自己啓発のみでは終われないことも見えてきます。 世の中の現状での仕組みや性質を熟知しておかなければ、せっかくの天才児は孤高の達人として時代の流れに見送られてしまう。 従って探究の理念を深めるために『明瞭』という徳目を磨いて致だきたい…。 常に明らかとするものは真実でありますが、その真実と人間(時代の要請)とを結び合わせる使命を忘れてはならないのです。 明瞭化するためには光(実相…正しい意識)を照らす必要がありますが、真実の探究を自我我欲者が行うと大変な顛末が起こります。 彼ら(自我我欲者)は自己都合の為に真実を捻じ曲げて他者にも歪曲を強要します。 それによりて救世主に該当する聖人を裁判に掛けて諸罰を与えるという愚行を繰り返します。 科学の発明発見には時代性に応じた段階があるため、世の精神性を底上げしながら逐次更新させる工夫が必要になる…。 その時に衆生も安心して旧態科学を捨て去る覚悟を持てるでしょう。 科学も文学も思想哲学も宗教も、正しく更新させることが出来るのは、徳性開発に取り組んでいる高徳者のみであります。
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