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24 創化と進展 |
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調和という理念は、現状維持を目的としたものではありません。 仲の良い者だけで小さく纏まるだけでは調和とは言えないのです。 個人も社会も国家も、その内に命が宿るからには、徐々に生長を果たすことこそ自然な流れとしての調和が保たれます。 川の流れを堰き止めて放置すると、水も腐り虫も沸くのです。 歴史上でも封建制が長く続かない理由もココにあります。 国家の財政難を救済するために無駄を省き倹約に努めることは大切ですが、それと同時に正しい利益を生み出す新規事業の創出も進めるべきなのです。 新たな展開を封印したまま質素倹約だけを強行すると、生活は苦しくなるばかりか、危急の出費時においては身銭を切らざるおえなくなります。 国政においての身銭とは、国民に追徴税を課す悪行為に当たります。 財政難の解決策に課税を打ち出す政策は間違っているのです。 そこには新たな収入源に対する発想の乏しさが浮き彫りになっているだけのことです。
生命の流れは大河の流れと同じで、これを鮭の里帰りに例えるならば、川上に向かって泳いでいる鮭は、泳ぐという行為を止めた途端に、滔々と流れきたる大河の流れに流されて、いつしか退行を余儀なくされるでしょう。 つまり努力をとめる(停止する)ことだけでは現状維持さえ保てないということです。 そこに少しでも進展を望む姿勢が出て始めて、結果として現状維持が保てるのであり、さらに上流へと進むためには更なる努力を要する…。 人間は肉体生命を纏っているかぎり、肉体生命の健康維持のために衣食住を整えます。 その衣食住を保つためには労働を通して金銭を得る必要があります。 これは生涯に渡って続くべく基礎的努力です。 そうした生活の基礎的努力を営々と続けながら、その余力で本来の使命役割を果たすのであります。
かつて米沢藩の財政難を救った上杉鷹山(うえすぎ ようざん)の生き様を、現代の政治家も見習うべきなのです。 彼(上杉鷹山)が行った行政改革、当時の時代背景の制約はありましたが、財政難を救済すべく生涯を賭けた創意工夫は研究に値します。 誰かを守りたいという愛の想いにも、当人なりの範囲があり、その範囲が広大であるほど大調和に繋がっています。 ただ大抵の人は自分が守るべき範囲(家族、会社、派閥、後援会、地域社会、国家、世界人類)が相互に違うため、同じく調和を目指しながら意見の相違で争っている…。 立場(立ち位置)によって調和に対する取り組みも複雑にはなりますが、それらの相互調整を秩序立った内容に構築するべきなのです。 |