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61 乏しい距離感 |
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たとえば人間関係において、始めて出会った人に対して馴れ馴れしく話しかける人は、よほどの世間知らずでありましょうが、何度もお会いする間に親しさが増して、何でも話し合える仲になったとします。 こうした親しい間柄になった時こそ、人間の真価が問われる時なのであります。 どれほど親しくなったとしても、相手の言動を押さえつける自我の強さは問題です。 自己中心者は自己の知識を十分に検証もせず、大鉈を振るいたがるものですが、そこには他者の想いを配慮する人格が乏しいことを安に暴露しているだけのことです。 何事においても一歩引いた距離感を保ちながら、相手の性質を生かす工夫が出来ないようでは病的なのです。 こうした人は残念ながら現代の世の中に溢れています。 矯めが効かない性格は、ただそれだけで正常な精神ではないということを知る必要があります。 親しき仲にも礼儀あり…という訓示を忘れてはならないのであります。 |