89 物質的所有物

 

自我の我(我欲)を捨てるということは、一般人には難しいことかもしれません。

しかし地道に徳性を磨く者にとっては、実現可能な現実となるでしょう。

ここにはどうしても個人差(実力の差)が出てまいります。

この個人差は普段から取り組む姿勢があれば徐々に高まってゆくものなのです。

外界は心の現れ(三界唯心所現)であるなら、心の浄化に従って、言動も身なりも所有物も簡素になってゆくはずです。

聖人君子を目指すわけではないのですが、心の内部(自我)が薄れるに従って、必要最低限の生活環境で満足するようになるでしょう…。

これは物質的所有物を忌み嫌うということではなく、物質自身が内部に有する存在価値を、三相(人・事・所)に適合した形で正しく行使するということです。

そのためにも無駄な所有を自発的に少なくする工夫も大切です。

物には物なりの使途があり、その使命役割を早急に果たしてあげることこそ、その物に対する愛の実践になるのであります。

 

 

 

18 徳性開発 【融和】