|
12 温厚 |
|
『改修』の徳目の次に取り組むべきものは『温厚』の徳目であります。 温かき心と暑き想いやり…。 こうした『温厚』の徳目を育んでいる人は笑顔に溢れています。 笑顔というものは自分の為に非ず、人の為に施す愛情表現の一つで、これは布施行の中の顔施というものに当たります。 相手に対する想いやりがなければ笑顔は単なる作りものに過ぎない…。 愛深い人ほど透明感のある奥深い笑顔を滲ませています。 その笑顔が本物であるか偽物であるかは、人格的な温かみを感じるか感じないかで大体は判別できるはずです。 私利私欲で渦巻いている人の笑顔は冷たい雰囲気を払拭しきれません。 それはその笑顔が自分の利己心から出ている笑顔であるからです。 その逆に愛に裏打ちされた本物の笑顔は利他心から放たれた笑顔で、その笑顔は実相世界の慈愛に繋がっているため温かく柔らかい雰囲気を醸し出しているのです。 実相世界の慈愛には個人的な打算(損得勘定)や自己都合がありません。 降り注ぐ光(愛と智慧と生命)は無尽蔵の泉の如く枯れることを知りません。 その神聖なる泉(生命力)は総ての生命に活力を与え、明日を生きる希望を与えるのです。 ここに古来より笑顔が病を癒すと伝えられてきた理由があります。 笑顔は難病を癒し、運命を開拓して、周囲の人々に生き甲斐を与えるほどの神秘な力があります。 利己的な迷いで実相世界と現象世界に蓋をしなければ、どのような境遇の人であれ神癒は必ず訪れます。 こうした系図を心的把握して『温厚』の徳目を磨いて致だきたい…。 自分の為だけに生きる者には真なる『温厚』の意味は永遠に理解出来ないが、人の為に生きる徳者には『温厚』の真なる意味が理解されるはずです。 そうしてそれは優しさや温かさとなって自然に施される愛行になる。 『温厚』の徳目を磨いている徳性求道者が一人でも居れば、その場の雰囲気は改善されて、良好な人間関係が自然に構築されます。 しかしそのような徳者が去ってしまうと、元の険悪な雰囲気や陰湿な諸問題が起こり始める…。 徳性というものは人に付いてまわるもので、形態を整えるだけでは環境改善はありえません。 人間教育が無いなら、学校も企業も社会も国家も崩壊に向かいます。 それがバブル崩壊の真なる意味でありました。 繁栄には愛深き人間力が必要で、その愛深さが調和の原点でなければならないのです。 個人的な利権や人間の傲慢さが、偽りの繁栄を演出した影の主原因であったのです。 人類は早かれ遅かれ不毛な心を改心しなければなりません。 それが果たされるまでは残念ながら天変地異は終息しないでしょう。 |