21 訓戒

 

新生に臨む者は、自然と光に向かい、日の当たる場所を歩む姿勢が身に付いてまいります。

陰に隠り自己否定に落ち込むと、小さな一歩を踏み出すことさえ億劫になりがちです。

したがって前向きな姿勢は自然と身に付くのであります。

しかしここにも大きな落とし穴が隠れています。

順風満帆は理想ではありますが、個性が乱立する地上世界に於いては、むしろ逆風が多く、多方面からの横槍も容赦なく飛び交っています。

そうした中で単純なプラス思考のみを頼りにすると、何時の間にか鉾先を変えられ、本来の目的すら分からなくなることもありがちなのです。

盲目的人生観は危険であります。

時折り足元を照らして、現在只今の立ち位置を確認しなければならない…。

その為にも現状の自分に合った決め事が必要になります。

新生の五大要素の一つ『訓戒』は、盲目的プラス思考の罠から本来の魂を救い出すために用意されています。

盲目的プラス思考は場当たり的その場しのぎが多くなり、経験から教訓を得ることなく、軽はずみな日時計主義を貫こうとします。

ここまでくると極端な躁(躁鬱病の躁)患者と同じです。

自分なりのブレーキが無ければ、何処かに衝突するまで爆走するしかないのです。

このブレーキに当たるものが『訓戒』なのです。

目的を見失わないための

夢や理想を掲げ、日々の歩みがブレないための規則や道標を打ち立て、人として正しい道を外した時の戒めを附帯して、時折り成果の確認を忘れない慎重さを持ち合わせていただきたい…。

仏教に於ける戒律は、自分本位の歪んだ認識を戒めるために用意されているはずです。

安易な解脱で満足せず、貪瞋痴を戒め、増上慢に陥らず、日々の修行に没頭するために、僧侶たちは戒律を守ったのです。

新生とは新たなる生まれ変わりでありますが、心を持った人間が精神的昇華を得るからには、その度に一回りも二回りも生長した自分、豊かな心を得た自分であるように、中身のある人格者として生長していただきたい。

『訓戒』の基準は人それぞれ違ってまいります。

現状での徳性段階に合わせた『訓戒』(訓示・戒律)を用意して、一回り新生を迎えるごとに見直すぐらいで良いでしょう。

生長していながら何時までも同じ指針を続けていると、人生が惰性化して機械のような心に凝り固まってしまいます。

光明思想は素晴らしい人生観ですが、キッチリと型に嵌めてしまうと、人間としての主体性まで見失なってしまいます。

本来の光明思想は真理に直結するものなので、その内部に成果の確認の余地が存在するはずです。

新創世記の中には精神訓示がありますが、これも『訓戒』の一つです。

徳性開発に取り組む人は精神訓示を参考にされるといいでしょう。

 

 

 

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