21 積立

 

勇気の徳性を体現するための五大要素の三つ目は『積立』です。

これは何を積立するのかと言うと、簡単に言えば日々の努力精進です。

どんなに小さな努力でもいいので、コツコツと続けられる自分なりの努力を、日々怠りなく積み重ねるということです。

その積み重ねが営々と続けられることによって自信が深まり、やがて揺らぎなき信念にまで高まるでしょう。

自信は勇気の代名詞でもあり、勇気の徳性の骨格にも当たります。

一本筋の通った骨格が精神面を内部から補い、それに附随する肉体面をも強固にするのです。

肉体は心の影でありますから、体力を鍛えたいなら尚更のこと、精神面を強くしておく必要があります。

本当に優秀なアスリートは記録達成が終わりでは無いことを知っています。

その道のチャンピオンになった時点が新たな起点となり、前人未到の記録更新を目指して更に日々の基礎鍛練に励むのであります。

そうしたストイックにも見える日々の努力が、怪我や病気や堕落の少ないトップアスリートを育てるのです。

この例えはトップアスリートに留まらず、領域を越えて総ての部門のトップに当て嵌まります。

彼らに不動の勇気が湧いてくる理由は、人知れず黙々と努力を重ねて、まるで銀行に小銭を積み立てるように、天の蔵(精神面)に自信に繋がる一挙手一投足を地道に続けているからであります。

最初の一歩は小さなものでよいので、臆せず次の一歩を重ねることです。

そして更なる一歩一歩を怠らないようにして下さい。

その貴重な行動に足止めをする者は自分自身の甘えであったり、近親者の過度な心配事であったり、友人知人たちの心ない忠告であったりします。

せっかく湧いてきた勇気を押し潰すものは、残念ながら身近に存在します。

身近な存在であるがゆえに忠告は無視しずらいでしょうし、心配という愛情は無碍にしずらい問題でしょう。

だからこそ日々の歩みは小さくて良いので、基礎鍛練を続ける努力を惜しまないことです。

高く遠くまで行きたい者は静かな歩みでいいので、人知れず小さな一歩を続けることで、精神面に光(自信)を積み重ねて下さい。

その積立が陰徳となって、やがて無尽蔵なる勇気の源泉を湧き上がらせる誘い水の役割をするのです。

続けるということ、連ねるということ、貫くということ…。

古から伝わる金剛力も、小さな自己鍛練の結集であります。

タナボタ式の勇気は借り物の勇気であり、自分自身の実力ではありません。

それは親の七光りに縋り付いた我儘子供(普段の努力を何一つしない…)が、たまたま徳ある近親者の恩恵を得ただけのことです。

徳性開発に臨む皆さんは、どうか自分の足で歩み自分の手で掴み取り、自らの意志で勇気ある行動を起こしていただきたい…。

このように勇気の徳性を体現するための五大要素の三つ目として『積立』について語りました。

 

 

 

21 十大理念 【優美】 【勇気】