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32 拡散 |
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ここまで調整・愛情・持続…と語ってまいりました。 人類は愛に生き調和を目指し、その延長拡大に於ける繁栄をこそ目指すべきだ…と、お話してまいりました。 この調和繁栄の流れの中に必要なエッセンスが《むすび》であります。 この《むすび》とは何であるかと言いますと、人と人との心と心を結ぶと言うことです。 かつて日本が倭国(大和国)と言われた太古の時代には、大和精神(むすびの心)が人間関係の主軸に置かれ、行動指針の中軸に据えられていたのです。 なぜなら日本は太古の時代に複数の民族が集まって国造りを進められた経緯があるからです。 それぞれ異なった文化を持ち、種々様々な生活形態で暮らしていた多民族が、極東の海上(日出ずる国)に渡来して共同生活を始めたのです。 まったく違った世界観を統合することは困難を究めたでしょう。 それは史実にも残された数々の政争騒乱が如実に物語っています。 それでも徐々に日本が一つの島国として統合された背景には、大和精神を中軸に据えて、総ての民族を一つに結び合わせようとする神々の御尽力があったのであります。 現代の日本人に最も欠如した精神は大和精神であります。 《むすび》の心が無いままでは、永久に他者との和合はありえません。 鼻っから他者否定に走る現代人は、相手の気持ちを配慮する精神を見失なっているのです。 科学や文化が止めどなく進化し個性化が尊ばれる現代であればこそ相互理解を忘れてはならないのです。 その為にも古くて新しい《むすび》の精神を想起して下さい。 個人的にも中々勇気が湧かない人は、自分の行動指針が他者を顧みないような我流になっていないかどうかを、時折り自己チェックする貴方であれ…。 人生の要所要所に《むすび》の精神を加味する貴方であれ…。 その散りばめた大和精神は、やがて人生途上で困難に立ち塞がれた貴方を手助けしてくれるでしょう。 困った時はお互い様…と、見ず知らずの方々が救いの手を差し伸べてくれるでしょう。 こうした良き精神を、日本人は魂の根底に携えている…。 これこそ日本が誇れる最大の財産であり、古来から伝わる魂の遺産であり、未来に生きる人々に継承する日本の文化であるはずです。 勇気の徳性の発展段階には欠かせない大和精神(むすびの心)を、日々の徳積みとして拡散することです。 とくに陰徳を積むことをお勧めします。 陰徳は人知れず誰かの手助けをすることで、心の穢れ(五毒…我心・欺瞞・愚弄・下劣・傲慢)から身を守りながら大和精神(むすびの心)を育むことになります。 重要な時期に気持ちが萎えるなら、それは勇気が足りないのではなく、普段からの徳積み(とくに陰徳)が足りないのです。 常日頃から人のため国のために生きる夢追い人は、窮地に立たされれば立たされる程、予想も出来ない無限力が発揮され、奇跡とも見える活躍を残して衆生に感銘を与えるのであります。 |