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33 廻向 |
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ここまで継続の理念を取り戻した徳者たちが辿る発展段階として『脇役』『均整』『沈着』『貫徹』と語ってまいりました。 そうして最後に控える心境段階として『廻向』の徳目についてお話しします。 実相宇宙(霊的宇宙)には距離も時間も空間領域にも制限がありません。 実相大神は霊的宇宙そのものでもあるわけで、その感性はミクロでありマクロであります。 大宇宙の運行状況を総て把握しながら、地上に降りしきる雨の一粒ごとの性質を識別しています。 原子を構成する素粒子さえも大神の意識(霊子)に生かされております。 つまり人間は肉体も精神も心魂も、総て実相大神の生かし育む霊力(ちから)によって存在を維持継続しているのです。 今まで語ってきた継続の理念(追い求めるべき徳性)は、実相大神を心的把握するための発展段階なのであります。 人間は正しい判断の下に生きているつもりであっても、個性化した人間である以上は部分的な正解(正論)であると言うことを認識しなければなりません。 遠い昔の善果であっても現在は悪果に転じているものもあり、かつては悪しき論説とされたものでも現在は正論に回されているものもある…。 時代背景や土地柄の問題で閉鎖的なモラルや制度が決められた歴史を学ぶこともできるはずですが、現在只今の皆さんも数百年後の未来の住人たちから智恵至らざる時代であったと烙印を押されるかもしれないのです。 人間は何処まで成長発展しても道半ばの途中経過であると思えるような謙虚さが必要です。 そのためにも心境が高まるごとに努めて反省回顧をして、驕り高ぶることなく原点回帰を試みる貴方であれ…。 現在只今の自分の立ち位置(総体的現状)を見失うことなかれ…。 万民に当て嵌まるでありましょうが成果の確認は高徳者にとって尚更必要不可欠です。 なぜ此処までブレーキ(反省回顧)に拘らなければならないかと言いますと、魂が高揚して実相に超入した高徳者たちは、いわゆる実相大神と同じ如意自在力を得ることになります。 その時点で心の浄化が不完全である場合は、魂が穢れたなりの自意識が邪魔をして、実相大神の純然たる霊光に濁りを残したまま如意心を発動するのです。 こうなると如意心は何時の間にか自我心に転じて、本人自身が自分の現状を見失ったまま、あたかも自分が大神そのものであるかのような錯覚に落ち込み、そうした魂の傾向性と似通った魔界の亡者が寄り付くことに気付くことなく、影響を与える周囲を巻き込んで大混乱を起こすのであります。 個性体である以上は反省回顧による原点回帰は大切な命綱であると肝に命ずるべきなのです。 こうした魂の基礎を維持継続しているからこそプラス思考や光明思想は本来の霊力を発揮するのです。 継続の理念を体現する者が最後に必ず至る心境として『廻向』についてお話し致しました。 |