009 進化に繋がる憧憬

 

 

人間が抱く夢には様々なものがあり、それぞれに質の高低がある。

いつでも叶えられる目先の夢があれば、夢の実現までに膨大な努力の積み重ねを必要とする遠大なる夢もある。

たとえ最初に抱く夢が個人的幸福の追求であっても、魂の昇華を望めるなら、いつしか他者を助ける夢へと変化を遂げることもある。

自身の魂を生長させる意志が無いなら、夢追いの追求は何処まで行っても自己実現の範疇を越えないでありましょう。

我欲による夢追いは略奪と破壊に流れ易い…。

自分の喜び(幸せ)しか見えない閉鎖的な夢追いであるからだ。

しかし目を転じて他者の心の痛みや悲しみを知れば、人類救済に心が目覚める場合もある。

そのように人々の心を昇華なさしめる使命が、文化の志士たちにはあるのだ。

文士への道は人類救済への道筋であります。

だから魂が幼い段階では憧憬から始まっても止む負えない。

最初の一歩や二・三歩は興味感心でも良いのである。

最も大切なものは人として生長する環境にあるのかと言うことである。

人間として徳性を磨く境遇に身を置けるかと言うことである。

夢や希望が持てない社会は間違っている…。

子供たちが憧れる対象が遠い過去にしか存在しないなら不幸である。

手に届きそうで届かない身近な処に、子供たちが憧れる正義の味方が必要であります。

そのような大人が一人でも多く現れることを祈りたい。

 

 

 

  29 黎明の風 【文化編】