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034 境遇が地域文化の出処
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このように生活環境と密接に関わりを持つものが文化であります。 その根本にあるものは一人一人の個人的な心に要因がある。 文化の良し悪しの出処は環境に育てられた人間の境遇であると言い得るのである。 それゆえに信仰とも直接的に関わりを持ち、どの様な信仰を心に抱くかによって地域信仰はやがて文化を形成する。 その宗教の文化的展開が祭りであります。 神に対する感謝報恩…。 人生に対する導きと御加護…。 個人的な祈りが地域社会に集約化すると祭祀は文化そのものになるのである。 そこで確かめられるものは共通意識であり価値観の共有であります。 価値観の足並みを揃える為に宗教的な祭祀は大いに役立って来た。 環境に宗教があり境遇に信仰があれば、個性が強くても向かうべき目標は一つである。 そうした個性の彩りは尊敬と感謝によって受け容れられる。 しかし現代の人間には無宗教者が多くなり、個人の人権には我欲に侵された我儘が居座っている。 他者の気持ちは度外視され、自己主張の強さが発言権利の高さだと勘違いしている人が多いのである。 世の中に台頭する多くの知識人には文化的な香りがしない…。 これは宗教が悪いのではなく宗教観の誤解からくる弊害である。 誰もが幸せになりたいのであるが、個人的な幸せの中には文化の芽生える土壌が見当たらないのであります。 |