098 新文明開化と文士の養成

 

 

文字というものが大衆化した時に文明開花が起こされたように、霊的世界が大衆に受け容れられた時に、人類は新たな文明開花を迎えることになるのである。

しかしここで気を付けなければならないことは、霊的世界を正しく知らない者が、目に見えない世界を本人の得手勝手に歪めて解釈して、文化を魑魅魍魎化する者も現れるであろう。

その時に大きな線引きをしなければならない。

正しい文士たちは心の法則を学んだ徳者でなければならないのだ。

真理を学び実践する者こそ新文明開花の文士(担い手)であると認められるべきであります。

従って時代に応じた文士を養成しなければならない。

生まれながらの天才児は確かに存在するが、彼らの高度な能力を真に発揮させるためには、時代性の現状を踏まえたアプローチ法則を学ばせなければならないのである。

それは彼等の天才性を潰すのが目的ではなく、むしろ天性の才能を無尽に伸ばすための導きであります。

その為にも養育に当たる教師役も高徳を得た先人が担うべきである。

教科書に羅列された文字を復唱するだけの教師は導師にはなれないはずである。

多彩な経験と実績を通して得られた教訓は、多岐に渡る智恵として応用が効くのである。

知識だけの押し売りで人間の魂は育たないのであります。

だからこそ若年の教師には一抹の不安は拭えないのである。

彼(若年者)が本当の徳性を理解する智者であれば、彼本人が自らを戒めて時を待つ精神を育むでありましょう。

そこに慎重さを具えた真なる謙虚さが育ってくるからであります。

 

 

 

  29 黎明の風 【文化編】