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010 物々交換
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遠い昔、まだ狩猟生活が中心であった時代に、人間が生きて行くためには日々の糧を得ることが、一日の生業(営み)でありました。 その日の食料が必ず得られるという保証はなく、栄養のバランス等を考える知恵も浅い時代です。 それでも自分一人だけの糧を得られるなら安心出来たでありましょう。 その日暮らしは気儘な人生にも映ります。 しかしそこに伴侶が現れ子孫が増えると、日々獲得しなければならない食料は、自由気儘では許されなくなります。 一人きりの人生と、家族を養う人生とでは、根本的に生き方が変わってまいります。 家族のために(誰かのために…)生きる姿は逞しささえ感じられるはずです。 冬ともなれば雪が降り積もり、食料は元より衣服も住まいも家族の人数分だけ気心を掛けなければならない…。 命の尊さは家族が増え、また亡くなる瞬間に立ち会うことで実感が増すものであります。 そうなると人は事前に蓄えるという知恵が芽生えます。 蓄えるための場所や保管方法に頭を使うようになり、思考能力は人間の知恵を育てるのです。 さらに必要な物品があれば他の誰かと話し合い助け合う交流も生じます。 こうしてまだ金銭が無い時代に於いて、お互いに必要なものを差し出して交換をする物々交換の習慣が生まれたのであります。 |