025 利益追従の地獄道

 

 

魂を狂わせた浪費者たちを量産したのは先の高度成長期でありました。

イザナギ景気とも言われた経済興隆が、敗戦後の日本を奇跡の復興へと誘ったことは事実です。

しかし日本人は目先の利益に翻弄されて、徐々に大切なものが見えなくなってしまいました。

欧米の暮らしやシステムを追い掛けて、何時しか置き去りにしてきた日本人らしさを取り戻すこともせず、気儘な個人主義の気軽さや自由な生活に憧れて、個人の人権のみしか見えない人々が増えてきたのです。

社会を動かしてきた会社組織も、日本を敗戦から立て直した創業者たちが代を譲った辺りから、国のため人のために運営されてきた会社が、自社のみの高利益に走り、他社との弱肉強食を勝ち取るために、終わることの無いノルマ合戦が始まったのです。

成績のみで昇格するシステムはハッキリ言って間違っています。

それは人間の諸相を知らない素人が考え出した地獄道(迷妄)である。

それでも経済興隆が津波の如く押し寄せた高度成長期は偽りの栄華を堪能したかもしれないが、バブル崩壊を境に経済の流れが減少し始めたのであります。

そうなると企業の上層部は新たな利益追従策を進めたのであります。

それが個人の負担を増やす多能工化であり、職種を限定するライセンス化でありました。

この多能工化やライセンス化は、やがて人員削減の材料に使われ、さらに近年は人為的な負担を科すマネジメント化が横行しております。

 

 

 

31 水龍の旅 【経済編】