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028 焼土と化した祖国
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日本の歴史上では長らく続いた武家政治が終り、明治政府が誕生してから暫くは軍部が力を持った時代でありました。 明治維新を果たした若い勢いは、その後の防衛戦に負けることもなく、国力も経済力も高まりを見せたのであります。 しかし軍部の勢いは止まることをせず、ついに国勢拡大の方向に向かいました。 もちろんそこには大義があったかも知れません。 その大義に溺れたなら、人間心理として現れてくるものは驕り高ぶりであります。 だいたい大義と言うものは主観の中に芽生えるもので、そこには自己統制が出来る人格そのものが問われてくるはずです。 かつての日本の軍部の中にも優れた人格者が居たはずですが、大勢の挙動を巧みに操縦することは困難であったのかも知れません。 そうした日本の軍部の勢いは、当時の世界情勢の中で孤立したまま、独自の路線を突き進む道を選んだのです。 こうして先の大戦(太平洋戦争)は始まり、日本軍は暫くの間は連戦連勝でしたが、体制を整えた連合軍の近代兵器に押される形で、玉砕を重ねる戦局となったのであります。 それでも後には引けない軍部の意地が、総ての国民を巻き込んだ本土決戦に移行して、既に物資が乏しくなった軍部は、防衛反撃すらままならない戦況になりました。 そうした状況下で連合軍の容赦無い本土空襲が、日本の国土を焼土と化したのであります。 こうした流れから根本的な要因を探れば、人間の心に巣食う魔物の存在が見え隠れするのであります。 |