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036 終身雇用制度の崩壊
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高度成長期は戦後の日本人に、相互扶助の精神が芽生えたからこそ始まりました。 また高度成長期が長らく続いた背景には、社員を家族と同等視する福利厚生が機能していました。 しかし高度成長期の終焉を早めたものは、過剰な成績優遇主義であり利益至上主義であります。 個人の労力の限界越えを職務上で強要し、成績不振者は窓際に追い込み自主退社を促がす…。 企業体そのものの利益至上というよりは、一部の心ない上層部本人の役職維持の為の利益至上になっていたのです。 高邁な創業者精神は、心を我欲で歪めた一部の上層部に悪用され、彼らの私利私欲を貪る道具にされてしまいました。 人間教育を無視した職場の多能工化やマネジメント化は、競争意欲を煽られた自我者を台頭させたのです。 自分の損益しか求めない自我集団は他社との信頼を築けるはずもなく、人格者の乏しい職場は問題も多く、人間関係も劣悪になりがちであります。 社員を一人雇うということは、その社員の人生を預かるということです。 就職活動に人生を懸けて取り組む若者たちに面した企業の採用担当者は、同じく社運を懸けて善良な人選を行うべきであります。 その為に人間の本質を熟知した人格者を社内で育てなければならない…。 現代では悲しいかな社内教育そのものが無い会社も多くなりました。 高度成長期には新入社員教育や中間管理職教育、更に幹部候補生教育などを行う企業も存在しました。 つまり終身雇用制度が崩壊した理由は、人を生身の人間として見えなくした過剰な成績優遇主義・利益至上主義であり、人格者養成を怠った社会風習でもあります。 |