042 基盤なき貨幣統合

 

 

世界には様々な国が共存しています。

一国とはいえ日本のような単体の島国でさえ、地方色豊かな御国柄があります。

ユーラシア大陸やアフリカ大陸などには、民族に即した異文化を持つ国々が隣り合わせに犇いています。

独立・統合を繰り返しながら、数々の悲しい歴史が残されています。

国と国とを隔てるものは何なのでしょうか…。

独自の伝統や文化は尊いでしょうが、人間の生命価値に分け隔ては無いはずであります。

相入れない人間性を疎外する理由は、それぞれの価値観に拘った人間の驕り高ぶりであります。

利己心の強い者同志が交渉のテーブルで向かい合っても、価値観の譲歩は有り得ないでしょう。

お互いの心が信頼の絆で結ばれないまま、形の上だけで貨幣を統合したなら何が起こるか…。

智恵ある者には未来が見えるはずであります。

貨幣統合は人類の理想ではありますが、踏みしめるべき段階を軽視したなら、恐らく訪れる未来は民族崩壊であります。

人類は地球という名の統一国家を目指さなければならない。

その為に避けては通れない価値観の融合は、お互いの歴史を分かり合う事から始める必要があります。

お国柄や人格を全否定したままでは、交渉の席に於いて互いに真っ当な会話にはならないでありましょう。

貨幣統合の基礎は人間心理に基づいた信頼という名の絆であります。

この事実は凡百の営業にさえ通用する商道のイロハであるのです。

 

 

 

31 水龍の旅 【経済編】