070 用水理論

 

 

人間の知恵として河川から水田へと水を引く用水があります。

水は重力に従って高地から低地に流れる…。

その水の性質を利用して人間は水田に流路を張り巡らせました。

水田を耕作するのは人間ですが、農作物を豊かに育てるのは神の生命であります。

食料は神と人との共同作業で育まれるのです。

用水は神の生命を広い大地に滞りなく注ぐ、言わば毛細血管の役割を果たしています。

経済の流転に於いて用水(毛細血管)に当たるものは、公的機関になるでしょうか…。

末端まで資金調達が行き届けば、生活の利便性を提供することが出来るからです。

その末端資金は社会を動かし経済を安定させるための血流でもあります。

社会への資金調達が滞ると、様々な弊害が巻き起こってまいります。

つまり用水は安定供給が使命となります。

かつては水利を独占する地域もあって、水の利権争いが絶えなかったようです。

神から戴いた自然の恵みを私利私欲のまま独占する権利は誰にも無いのです。

人間の生活に直接関わるような業務は、本来は民営化してはならない分野であります。

近年は国営の民営化が随分と進められましたが、

自由競争による低価格化を期待する前に、公務に携わる者の人間教育に力を注ぐべきであったのです。

その政策を急いだ時の政府は順序を誤ったのであります。

 

 

 

31 水龍の旅 【経済編】