072 揚水理論

 

 

揚水という言葉は、あまり一般的には使わないし知られていない言葉であります。

これは井戸水などの汲み上げ水を指しています。

また高層ビルなど高い場所に運ぶ水を揚水とも呼んでおります。

ビルの屋上にある高架水槽にポンプなどで水を送って蓄えておいて、あとは自然力(重力)に従って使用する分だけ水圧で送り出す方法を採っています。

もっとも近年は高架水槽を設置しないで直接ポンプで水圧を掛ける方法もあるが…。

現代日本では井戸の利用は殆んど見られなくなりましたが、地下水の利用は未だ頻繁に行われています。

しかも工場や巨大施設などで大量の地下水を消費しているのです。

地盤下部に流れる地下水も無限供給の賜物です。

しかし伏流水量は地域によってほぼ一定量であるのです。

その地下水を多量に汲み上げれば何が起こるでしょうか…。

それは想像に難く無い地盤沈下・地盤軟弱化であります。

自然供給水量を越えた無造作な地下水搾取は、地震多発地帯に住む地域住民を地盤軟弱化の恐怖に陥れます。

更に地下水の枯渇さえ起こしかねない…。

こうした状況は経済流転の表面には見えない悪循環を示唆している…。

因みに枯渇した井戸水を復活させるために誘い水を注ぐのですが、時の政府は財政枯渇の根本原因を精査しないまま、国債を発行しながら執拗な誘水効果を試しています。

地下水は神の無限供給ではありますが、欲得願望は神の波長に感応しないのです。

これも紛れもない因果応報であります。

 

 

 

31 水龍の旅 【経済編】