083 夢先案内人たちの故郷

 

 

自分の為だけに夢を追う者には限界があります。

それがたとえ自発的な夢追いでも、利己目的は利己心以外の何者でもないのです。

自我心には意図的な制限があります。

自分が認める範囲内に於いてのみ努力は発揮されるが、その範囲を超えると簡単に諦めてしまうのであります。

しかし人の為の夢追いは違います。

他者の気持ちを配慮出来るからこそ、相手に対する愛の想いが深まるごとに自らの甘え(制限)を越えてゆくのであります。

人のために夢を追い求める人を夢追い人といいます。

そうして夢が成就した時に、その実現した夢を通して、それまで追い求めていた心持ちを反転させ、これからは導く側(夢を与える側)になって生きてゆく心持ちになれたなら、名実ともに夢先案内人としての人生が始まるのであります。

夢追い人たちを導き、先達として彼らの心を育てる教育者となって、その生き方や人生観が模倣されるような人徳を湛えた心の師となるのです。

現代社会が乱れて久しい理由は、身近に心から尊敬できる先達が居ないという事実…。

人生の師と言える人格者の不在が主たる原因である。

悩み多き現代人たちは誰もが自分のことで精一杯です。

乱れ飛ぶ疑心暗鬼、滝のように浴びる罵声悪口 、守られないルール、我流を通す身勝手な大人たち…。

そうした社会に塗れ続けたならミイラ取りさえミイラになってしまいます。

徳を湛えた夢先案内人でさえ真人間であるからこそ朱に染まれば赤くなる。

それが人間としての弱点でもあるのです。

その弱点を克服するべく、人のために生きる夢先案内人たちを常にバックアップするシステムが学園都市には整っています。

学園都市は夢先案内人たちの心の故郷であります。

徳性求道者に学びの終わりは無いということを決して忘れてはならないのであります。

 

 

 

31 水龍の旅 【経済編】