074 電話

(音声での通信手段)

 

人類にとって電話機器の発明が大きな意義を持ちました。

旧来の文書伝達は遠方の地に言葉を届けるシステムを構築しましたが、どうしても物理的制約の中で双方の距離に応じた時間が掛かったのです。

その距離をゼロにしたのが電話機器の功績であります。

初めて電話を手に取って会話した人は、さぞかし驚いたでありましょう。

遠い地方に居るはずの知人が、まるで此処に居るかのように話し掛けてくる…。

こちらの語り掛けにも直ぐさま返答が返ってくる…。

電話機の中に人が隠れているのではないか…。

現代人には笑い話にしかならないようなことでも感動に値する事実として、電話機器発明当時の人々は受け入れたのであります。

遠くに居る彼の人に一早く喜びを伝えたいという想いや、悲報忌報などの報せを急いで届けてあげたいという想いが、時の製作者たちの使命感となって電話機器は発明されたのです。

こうした素直な喜びや驚きを未来の人々は再び抱かされることになります。

現代ではテレビ電話も実現しておりますが、これが3D電話となり物質電送電話となり、やがて受話器のある電話機器は過去のものとなり、人間の発声も必要の無い意思電送受信解析装置なる超マイクロ装置が発明されるでしょう。

それを体の一部に装着すればテレパシーに近い機能が身近な生活の中に常態化するのです。

そこに高度なコンピューターが搭載され、社会人としてのコミュニケーションマナーを自己チェックしながら人格を高める時代が訪れる。

そうした未来社会を実現するために霊性科学者たちは物理の壁を悉く打ち破って行くはずであります。

音声での通信手段は声帯交流から精神交流へと移行します。

そうなると電話という概念が崩れTMC(トータル・マインド・コミュニケーション)が霊性科学の最先端を走ることになります。

時代は利便性・機能性と共に、親和性の実現に進まなければならない…。

やがてデザインの奇抜性・希少性に価値を置く迷妄は忘れ形見になるのであります。

 

 

 

32 未来への礎 【科学編】