083 鉄道

(レールが繋いだ意識格差)

 

人間の思考回路を無限なる可能性に導く為の二番目の大いなる発明は鉄道であります。

同じ街の中で人生を終えるのなら人間の一生は井の中の蛙である。

認識力は探究心の高揚に従って生長を果たすのです。

見慣れた風景や歴史・文化を基礎知識として広い世界を見聞することは、人格形成に必要な智恵の糧(肥料)になるでしょう。

長らく閉鎖的な鎖国を敷いていた江戸幕府が倒れて新政府が国政を運営し始めると、西洋の文化文明が日本にも訪れてまいりました。

西洋で発明された蒸気の圧力は、鉄の塊である機関車を動かす動力になったのです。

蒸気機関車を走らせるために長いレールを敷いて遠くまで短時間で旅をすることが出来るようになりました。

その後の科学の発展は目覚しく、動力が蒸気から電気になり、やがて磁気の力を動力に使うようになります。

街から街へと繋がれたレールは他文化を身近な存在にしてくれました。

科学の進化発展は街(人)と街(人)を繋ぎ合わせて共通の文化を育んだはずであります。

それによりて都会と地方の意識格差も徐々に歩み寄ることになりました。

日本列島改造論を打ち立てて実践した田中元首相の政策は間違っていなかったのであります。

人間関係にも心のレールを敷く必要があるのです。

最も大切なレールは先祖代々から繋がる家系というレールであり、親から子へ受け継ぐ生命の縦軸レールである。

次に大切なレールは兄弟姉妹親類へと繋がる相互扶助の横軸レールである。

その先に大切なレールは友人知人隣人公人へと繋がる環状レールである。

目には見えない愛のレールを繋ぎ合わせ、心の交流を続けることで相互の意識格差を歩み寄せるべきであります。

敷き詰めたレールの上を間断なく走らせるものは信頼という幸福列車であり、相互扶助という共生列車であります。

やがて夜空を弾丸の如く駆け抜ける銀河鉄道も地球の未来には実現するでしょう。

心の交流も間違いなく宇宙時代を迎えるということであります。

 

 

 

32 未来への礎 【科学編】