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103 全身全霊の勇気は人を救う |
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熱田神宮の御霊代である草薙剣は、日本武尊(やまとたけるのみこと)が奉納した神剣でありました。 日本武尊は東征の折に、遠海(現在の静岡県)の地で豪族の策略に嵌り、絶体絶命の窮地に追い遣られています。 枯れ草の荒野で豪族が放った野火の中に日本武尊一隊は取り残されたのであります。 いよいよ野火は迫り来て後は死を待つばかりになりました。 しかし日本武尊は最後まで諦めることなく、腰に附帯する草薙剣を抜き放って、まだ燃えていない周囲の枯れ草を薙いで薙いで薙ぎ払い続けたのです。 そうして日本武尊側からも野火を点けたのであります。 その時に一陣の神風が吹いて、火勢は敵の豪族側に燃え広がったのである。 そうして豪族を蹴散らした文面が神話の中に残されているはずであります。 人生途上では様々な窮地に直面するであろうが、迫り来る窮状に心を萎縮して、これも運命だと諦めてはならないのです。 日本武尊のように最後の最後まで草薙剣を抜き放って、目先の枯れ草(難問)を薙いで薙いで薙ぎ払う勇気を失ってはならない。 日本武尊は自分側から枯れ草(心の難問)を薙ぎ払ったのです。 どのような難問でも相手の非ばかりを裁く人間が多いが、そこに問題が勃発するからには、自分側にも一抹の関わりがあるはずで、問題解決の糸口は常に自分側からの反省回顧であるのです。 日本武尊は取り掛かりに我が心の内に野心ありや否やを問うたのであり、先ずは自分側の甘えや我儘を薙ぎ払ったのである。 そうして赤心(純粋な神の子の自覚)に戻った上で、始めて野火を放ったのであります。 その潔さに感応するかのように、実相世界から援護射撃が始まるのである。 神風は日本武尊を助け、敵の豪族を退けたのでありました。 この功績が後の世に残り、現在の静岡県に焼津あるいは草薙という地名が残っております。 その後、日本武尊は東征にて各地に数々の功績を残して、大和への凱旋途中で熱田の地で巡り逢った宮簀媛に草薙剣を託したのです。 本物の勇気が必要な場面は数少ないかも知れませんが、ひとたび三相応(時・処・人)に叶った場面に遭遇したなら、躊躇せず全身全霊の勇気を振り絞る貴方であれ! その全身全霊の勇気に大切な命さえ救われる人々が居るのであります。 貴方も窮地に於いて尻込みせず、反省回顧を介した後に智慧ある勇気・愛のための勇気を溢れさせ、決して悪を助長させない精神の強さを磨いて致だきたい。 |