061  暗雲

(見えざる敵は倍増する)

 

人生には少なからず不安や恐怖は付き物です。

しかし時折り襲い掛かる不安や恐怖の正体が何であるかを本当に知る者は少ないはずです。

何が自分を待ち受けているかが分からないからこそ不安は起こり、得体の知れぬ何物かに襲われるのではないかと怯えるからこそ恐怖に慄くのである。

そこに何が潜んでいるか前以て分かっていたなら不安は半減するでしょう。

どんな魔物が潜んでいるか前以て知っていたなら事前に対策も用意出来るはずである。

目前に立ち塞ぐ障害の正体が分からないままでは、恐怖心は増すことはあっても薄まることは無いでありましょう。

兵法には自軍の兵力を大きく見せるための幻影兵法がある。

状況がよく見渡せない(分からない)ことを逆手に取って、不安を煽るような架空の幻影を見せるのです。

それが時には突拍子もない噂話であったり、時には在りもしない魔物の存在であったり…。

人間の狭い思考回路に不安や恐怖を満たさせて戦意を喪失させるのが幻影兵法の魔術であります。

しかし人間は幻影魔術に精神を乱され易いのも事実です。

ひとたび心に恐怖心が蔓延れば、なかなか拭い去ることは困難である。

従って目先の暗闇に更なる恐怖心を雲のように沸き出させるのであります。

かくして運命の暗雲は自らの恐怖心で仮存在を想像している。

不安や恐怖は人間の心の創造(副産物)である。

それは神の子として創造主から授かった心の創化力を、誰もが間違った使い方をしているのです。

雨が降れば傘をさせば良い。

傷を受けたら手当をすれば良い。

病になったら治療をすれば良い。

暗闇が嫌なら証明を灯せば良い。

将来が見えなければ明るい未来を描けば良いのです。

総ての疑問(暗雲)には必ず解答があります。

迷妄は迷いのまま闇雲に走るから迷妄道になってしまうのです。

解答が出せないなら良識者から学べば良いし、それも叶わぬなら今また自ら思いを巡らして、未だ解答には至らぬとも現状での最善を尽くすべきであります。

問題(暗雲)には必ず解答があります。

夜明け前が最も暗いが朝の来ない夜は無い。

何処までも諦めず解決策を探る姿勢が、学徳となり人徳となって優れた経験値を齎すのであります。

 

 

 

34 霊性開示 【封印打開編】