081  欲求

(肉体感覚への自己陶酔)

 

それでは新創世記の中でも核心に近い霊性隠蔽について幾つかの説明を残すことにします。

科学の急速な進化発展に伴って、現代人の暮らしは旧世紀と比べても比較にならないほど便利な世の中になりました。

肉体人間としての数々の苦痛も現代科学は克服しつつあります。

人間の身体に直接的に関わる痛みや苦しみも、医療や薬剤の発明発見によって緩和されつつある。

地上に生まれ出て何十年もの人生を営み、年老いて天寿を全うする為の社会制度も確立しつつあります。

こうした便利さが人間の本質を忘却に向かわせてしまったことは、或る意味で誤算であったのかも知れません。

何時かは訪れるであろう死後の旅立ちを想定する余地も無いほど、地上世界には複雑な組織社会が出来つつあるのです。

それが良いことなのか悪いことなのかを冷静に語れる高徳者も少なくなってしまいました。

現代は地上人間の肉体を喜ばす余暇が沢山あるのです。

しかしその多くは人生に関わる苦痛を忘れさせてくれるもので、多くの人々は一時の安らぎを得んとして副作用が見え隠れする自己陶酔に酔い痴れるのであります。

代表的なものは酒やタバコ、錠剤や麻薬、性的快楽や賭博、スリルを追求する娯楽や虐待…。

享楽に満ちた自己陶酔は数え切れないほど社会に氾濫している。

しかもその自己陶酔を助長するかのような産業があり、日夜マインドコントロールのように広告宣伝を垂れ流すマスメディアの存在。

このような重苦しい享楽波動に汚染された心は、肉体感覚の奥底に身を潜めて固い扉を閉ざしてしまったのです。

こうして人類は7度目の広範囲な岩戸隠れを経験しているのであります。

肉体感覚の奥底に隠された人間本来の霊性は切ないほど痛々しい悲鳴を発している。

魂の故郷を忘却した迷い子は現代も享楽を求め、果てることの無い欲求を追い求めているのです。

男女間の不倫や不条理な遊戯も、全ては肉体感覚への自己陶酔から始まっている。

心が魂の本質に立ち帰ってしまったなら自責の念に迫られることを恐れて、ますます精神を麻痺(自己陶酔)する方向にエスカレートしている。

やはり何時か何処かで歯止めを掛け、自己陶酔の深眠から目覚めなければならない。

そのためにも目先の欲求猛追に自己自身でメスを入れる必要があるのです。

 

 

 

34 霊性開示 【封印打開編】