029 量子論に見る組織の基礎

 

人間社会は個性の集合体であり、共存共栄の協調社会であります。

人は独りでは生きて行けない。

この地上世界に生まれ出る事さえ出来ない。

人間が生きると言う事は人間同志の関わりを前提としている。

しかも近年では20年近い養育期間を経て成人し、社会人として新たな船出をするのです。

幼い頃から最小単位の組織(家族)に守られ、父母や兄弟姉妹と人生を共にして、幼稚園や小学校・中学校・高等学校などの新たな人間関係を経て、やがて組織社会に属しながら仕事に就くのであります。

人生は常に共同作業を要求してくる…。

例え個人で仕事を営んでも顧客との関わりは避けられないし逃げられないのです。

人間は社会人として人間関係のプロでなければならない。

常に他人の存在を意識して相互配慮を忘れてはならないのである。

物質文明の最小単位である分子原子でさえも、原子核(陽子)と電子のバランス感覚を保っているのです。

原子核と電子は近付き過ぎず離れ過ぎず、絶妙な位置関係を保ちながら夫々の役割を担うのである。

この基礎形態は宇宙空間にも当て嵌まり、地球と月の関係・太陽と惑星の関係も絶妙なバランス感覚で組織を形成しているのであります。

ミクロの世界もマクロの世界も組織の基礎形態は同じであり、その位置関係やバランス感覚が示す真実は、ミクロ層マクロ層の中間層に生きる人間社会にも共通の真理であるはずです。

家庭の中に父が居て母が居て、長男長女・次男次女が居て、そこに社会の最小単位としての家族が存在するのです。

家庭の大黒柱は父親が務め、梁は母親が務め、屋根は先祖代々の庇護であり、間柱や壁床は兄弟姉妹が担いながら、家族としての家屋(組織)は形成され運営されるのであります。

夫々の役割を尊び、相互に信頼し合いながら、家族は子々孫々と継承し繁栄を目指すものである。

その延長線上に社会組織があり、企業や国家が組織的に運営されているのです。

近年は個別思想が蔓延して個人の幸福追求が顕著になりました。

幸福追求そのものに罪は無いが、他者を顧みない我欲追求は組織の運営に摩擦や混乱を巻き起こし、自由意思と自由意思の相互は混沌社会を招いています。

時計の構成要素の一つである歯車が、自由意思を行使して自分だけ逆回転を始めたなら、それだけで時計そのものが故障停止してしまいます。

ここに自我力と総我力の位置関係(役割分担)が問われるのであります。

 

 

 

 36 霊性開示 【天下布武編】