002 古事記の伝承(海彦山彦)

 

古事記の神話伝承によりますと、天孫降臨の邇邇芸命(ニニギノミコト)の子に海彦(火照命)と山彦(火遠命)が居りました。

海彦(兄)は漁猟が得意で毎日海で釣りをして過ごし、山彦(弟)は狩猟が得意で毎日山に向かい山狩りをして過ごしていました。

ある日、二人はお互いの道具を交換して海彦が山へ、山彦が海へ向かったのです。

それぞれに不得意な道具での猟であった為、何も成果はありませんでした。

その上、山彦は兄(海彦)から借りた大切な釣り針を失くしてしまい、兄へ心から謝ったのですが許して貰えず、山彦の十握剣を砕いて多量の釣り針を作って贈呈したが、兄は決して弟を許さなかったようです。

困惑した山彦は一人で海岸に立ち泣いていると、海から塩土老翁が現れて山彦の話を聞き、塩土老翁は山彦を不憫に想い龍宮へと道案内したのでありました。

その龍宮で山彦は海神(大綿津見神)と娘の美しい乙姫(豊玉姫)に廻り逢いました。

山彦と乙姫は互いに一目惚れで恋をして、そのまま山彦は龍宮にて三年の月日を過ごしたのでありました。

そうして三年が経ったある日、山彦は以前の狩猟暮らしを懐かしんで、元いた土地(生家)に帰ることになったのです。

しかし兄との問題を思い出して躊躇していると、海神は山彦が失くした釣り針を探し当て、兄に対する秘策を山彦に授けたのでありました。

それは兄に釣り針を返す時には釣り針を後ろ手に持って、呪文(淤煩鉤、須須鉤、貧鉤、宇流鉤)を唱えながら手渡しなさいと言うことでした。

更に龍宮の神宝である塩満球と塩乾球を授けられました。

呪文の意味は釣り針に込められた海彦の怨念で、淤煩鉤(オオバリ)は淀み惑う心、須須鉤(ススバリ)は待ち切れぬ心、貧鉤(ヒンバリ)は貧しく乏しい心、宇流鉤(ウルバリ)は囚われ彷徨う心であります。

それらの兄から受けた悪しき怨念を山彦は自身の心に溜め置くことなく受け流すように…と、怨念を釣り針と共に後ろ手に持って海彦に其のまま手渡しなさいと言うことであります。

更に龍宮神宝の塩満球(しおみつのたま)と塩乾球(しおひるのたま)ですが、この神宝こそ如意宝珠の御霊であり、これから書き記される運命打開の神宝に他なりません。

 

 

 

37 霊性開示 【如意宝珠編】