055 沖津鏡(おきつかがみ)

 

悠久の昔から日本の歴史は、他国に類を見ない独特のものでありました。

国史として編纂された古事記・日本書紀は、その後の日本に多大な影響を与えています。

古事記・日本書紀が7世紀に編纂された理由は、それ以前に群雄割拠した古史古伝の存在がありました。

もともと大和国は幾種の民族が遠方の地から渡来してきた多民族国家であります。

夫々の渡来民族が持ち寄った歴史伝承が、様々な古史古伝として混在したからこそ、国は割れ豪族部族は相容れることなく反撥し合ったのです。

そこで大和国を霊的統治する高天原の神々は協議して大和精神(産巣日の大道)を樹立したのです。

その産巣日の大道(結びの心)を地上世界で実現させる為に、最初に高天原から派遣されたのが饒速日命でありました。

そうして高天原から派遣された光明の天使として、天孫降臨の証明となる十種神宝(とくさのかんだから)を饒速日命に授けたのは高御産巣日大神でありました。

これは瓊瓊杵命の天孫降臨よりも古い神世の時代であり、当時の葦原之中津国は正に混沌極まりない危険地域であったのです。

高御産巣日大神は饒速日命の身を案じて護身用の神宝を授けたのです。

沖津鏡(おきつかがみ)辺津鏡(へつかがみ)八握剣(やつかのつるぎ)生玉(いくたま)死返玉(まかるかへしのたま)足玉(たるたま)道返玉(ちかへしのたま)蛇比礼(おろちのひれ)蜂比礼(はちのひれ)品物之比礼(くさぐさのもののひれ)…以上が十種神宝であります。

夫々に形態としての絵柄や挿絵があるようですが、それは後の世で人為的に造られたもので、本来の十種神宝は大和精神の神霊具現力であり、神の子の自覚を深める為の護身術(心法・行法)であったのです。

鏡は自己内部反省の写し鏡で、鏡が二つあると言うことは、反省回顧も二段階あると言うことです。

沖津鏡は魂の反省鏡で、神の子の自覚を深める為の重要な霊的アイテムであります。

反省鏡に写る自己自身の姿は何人も晦ますことが出来ません。

魂に汚濁が見い出されたなら、直ぐさま御霊磨きを敢行する必要があります。

魂を腐らせてしまうと我欲傲慢の暗黒思想に蹂躙されて、例え光明の天使であっても自堕落の下り坂を滑り落ちてしまう危険性があるのです。

 

 

 

38 霊性開示 【大和精神編】