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072 草薙剣は運命打開 |
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人生は水物であり、様々な方向へ流れて行きます。 しかしその流路に影響を与え、仮存在として現象化させた原因種(根本問題)は本人の心の影であります。 それを外部から何らかの圧力が及んだ障害だと考える人は、未だ幼い魂の段階を生きる人間である。 そうして残念なことに、現代人の多くは心の法則を知らないまま(知ろうともせず)外部圧力に責任転嫁をして生きております。 そのため個別意識を持ちながら主体的人生観を放棄する人が後を絶ちません。 自分の心は自分のものなのです。 そうであるのなら全ての責任は我にありという絶対者の自覚(神の子の自覚)を取り戻し、進んで自己反省を重ね軌道修正を怠らぬ貴方であれ。 三種神器の一つである草薙剣は愛と勇気の剣であります。 単なる自己保身の剣ではなく他者救済の剣である。 草薙剣を堅持された日本武尊は遠州草薙の地で豪族の罠に嵌まり、周囲に火を放たれ絶体絶命の窮地に立たされました。 日本武尊と供に其の場に居た弟橘媛(后姫)や幾人かの従者たちが気力を失う中で日本武尊は只一人、皆を救う為に気力を振り絞り、腰に附帯していた草薙剣を鞘から抜き放って周囲の草を薙いで薙いで薙ぎ払ったのであります。 そうして此方からも向かい火を点けたのでした。 すると俄かに神風が吹いて、火勢の流れが敵方に向かって益々勢いを増して豪族を退けたのであります。 そこに神風が吹いた事実はありましたが、その神風を引き寄せたものは日本武尊の無欲な救済心でありました。 自分一人だけの保身であったなら揺るぎなき勇気は湧いてはこないのです。 誰かの為に、何かの為に、今もてる力量の全てを駆使して、魂の総てを注いで目前の苦難困難に当たれば、その主体的努力は天来の勇気となって、光明世界から援軍を呼び込み引き寄せることになります。 責任転嫁からは本来の主体性は芽生えるはずもなく、総ては自己責任の一大覚悟を持って事に当たれば、心魂の純粋な愛情は天意に通じて奇跡的(必然の奇跡)事象が自己展開するのであります。 この日本武尊の事例は運命打開の秘策を伝えています。 萎縮して試行錯誤に嵌まり込むようなら、潔く自我に巣喰う利己心の魔を放逐して、いま出来得る全てのものに心血を注いで、主体的に人事を尽くして天命を待つ心意気が必要である。 そうした心魂にこそ神風が援軍となって吹き来たるのであります。 |