075 祭り事の根本は家庭信仰にあり

 

政教分離の下に打ち立てられた近代日本の政治システムは、民主主義の議会制度を運営する際に正しく機能しているように見えます。

しかし民衆政治が維持継続する為の最低条件は、良識ある人間が過半数を占めていることが大前提であります。

この良識とは何であるか…。

ここをシッカリと抑えなければ、民衆政治は民主主義であるが故に壊滅する運命にあるのです。

自分勝手な我儘人間が過半数を占めていたなら、議題の賛成多数が何処に治るか大体は予想が付くでしょう。

自国の利害損益のみを優先する国民性(民衆総意)が解決策に力の倫理を採用すれば、近代兵器の脅威を用いる事も自由となり、戦火を仕掛けることも正義と成り兼ねない。

民主主義は平等観念に於いて優れているかも知れないが、個別意識の人権に於ける公平観念には脆い制度であることも知るべきであります。

つまり民主主義を永俗的に維持継続させる為には、人心昇華(アセッション)が必要であり、人としての生命の徳育が必要不可欠になるのです。

その為の基礎は幼児教育にあり、この幼児教育を行なう最小単位が家庭生活に委ねられております。

幼児は豊かな愛情で手塩にかけて育くむべきですが、愛情と甘やかしを混同してはならないのです。

近代の子育てが難解になってきた理由は二つあります。

一つは家系崩壊に繋がる核家族化であり、いま一つは家庭崩壊に繋がる無信仰化であります。

欧米思想が日本に流入して大和精神は無し潰しにされてしまいました。

個人の自由が行き過ぎて魂のルーツまで解消してしまうなら、地上人間の本来の存在意義さえ迷宮入りしてしまいます。

個人の尊厳を語る前に、生命の尊厳を学ばなければならない。

それを身を以て教えるものが家庭信仰であったのです。

人間は何処より来て何処に帰るのか…。

人間のルーツを辿れば何方に行き着くのか…。

子々孫々に正しく受け継ぐべきものは何なのか…。

それらの正しい答えが家庭信仰にこそ秘められているのです。

仏前に座って合掌する後ろ姿、神棚に威儀を正して柏手を打つ後ろ姿…。

そうした姿勢を家庭内の子供たちは背後から眺めて、徐々に大和精神の真髄を身を以て学びながら生長するのであります。

 

 

 

38 霊性開示 【大和精神編】