103 愛は融和・恋は相対

 

自然界に息づく生命には二つの性があります。

一つは男性系であり、今一つは女性系であります。

これは創造主が個生命創造の太初に採り決めた陰陽の役割分担でありました。

役割分担があると言うことは、お互いに利点があり欠点もあると言うことです。

役割分担があると言うことは、相互に足らざるものを補い合い助け合って生きよと言うことです。

かくして男女は互いに争い合うことを予定していた性別ではなく、互いに競い合うことを予定していた性別でもないのです。

従って現代人が時折り叫ぶ男女同権は根本的な主旨が違うと言うことです。

同じ環境に生まれ、同じ境遇の中で生まれ合わせた男女は、地上世界に生まれた事実に於いて平等に生きる権利がある。

この事実は偽りなき男女同権であります。

しかし男性が人生に背負う任務(責任感)と同じものを女性が背負うには、精神的にも肉体的にもリスクが伴います。

その逆に女性が人生に背負う任務(責任感)と同じものを男性が背負うには、やはり精神的にも肉体的にもリスクが伴うのです。

男女は生まれながらに足らざるものを相手に求め、自然に恋い慕うように創造主が創られたのであります。

そうして助け合って生きよと祈りを込め、願いを掛けられたのです。

そのため男女は互いの存在に憧れを抱きます。

この憧れの気持ちが恋心である。

恋は相手に憧れ恋い慕う感覚であり感情であります。

相手が持っていて自分には無い大切な何かを相対的に求める思いなのです。

そこには相互の意識格差に於ける感覚的な距離があり心情的な時差がある。

この感覚的距離と心情的時差を歩み寄せる努力精進が、心ある霊性人間の恋愛になります。

こうした魂の歩み寄りは恋心を愛心に導いて互いの意識を昇華させる。

つまり男女の運命の出逢いは、魂の奥底で意識が融和した存在であると言うことです。

そこには既に男女同権を叫ぶ迷いもなく、相手を蔑み裁く迷妄もありません。

自らの役割分担を魂の深い部分で自覚する半身同志が、地上世界で使命役割を遂行する為の自然な共生が展開するのであります。

こうした観点から現代社会を現状把握すれば、如何に男女の在り方が誤解され歪められていることか…。

この事実に目覚めぬ間は、未だ恋に恋する利己的恋心の初期段階を彷徨っている状態であります。

しかし恋心は文化文明を豊かに育んできたことも事実である。

それは真実の愛を探し求め、手探りで掴んできた文化人たちの心の追求が齎した、明るい未来を開く為の礎であり、人類の貴重な遺産でもあるのです。

 

 

 

39 霊性開示 【新創世記編】