005 八衢分岐

(霊界に帰省する道中)

 

前項目で三次元意識の人間は、多角的な心理を用いて社会生活を営むことが出来る心境であると言うことを語られました。

一次元意識の人間には相対的な協調は難しく、視点(尺度)が自分であるが為に自発的な軌道修正も難しいのです。

また二次元意識の人間には多角的な人間関係が難しく、損得感情が先走るため秩序的な協力協調も難しいのです。

三次元意識の人間は、社会人としての秩序や調和を保つことが出来る心境には在りますが、それは同時代の同環境に於ける同境地の自己存在であれば可能な心境であると言うことです。

するともう一段の心境昇華(四次元意識)は何であるか…。

それは三次元空間に時間の概念が加わった精神世界の克服が必要不可欠になるのです。

この時間の概念を克服しなければ、来世に繋がる魂の傾向性が其のまま宿業(業の流転)となって、来世の自分に同じ過ちを繰り返させることになります。

現代人の混迷は、過去世で十分な反省回顧(軌道修正)を施してこなかった宿業を、自らの宿命としてカルマの刈り取りをさせられているのです。

このカルマの刈り取りを強要したのは他の誰でもなく、霊界にて悔恨の思いで課題を背負ってきた貴方自身の魂であります。

間違いを正しく間違いとして理解出来なかった過去世の自分に、今世での克服事項として新たな課題を魂の傾向性に埋め込んできたものは貴方自身の良心でありました。

人間は地上世界で生きている間に、四次元以降の意識段階を正確に掴むことが人生の意義でもあります。

貴方の本体は霊界にこそ実在するのでありまして、地上世界で肉体生命を纏って生きる姿は、霊界側から立場をかえて眺めれば、言わば仮存在に過ぎません。

やがて誰もが天寿を全うして肉体生命を脱ぎ捨て、魂の故郷である霊界(五次元意識)に里帰りするのであります。

つまり四次元世界は霊界(五次元霊界)に帰省する道中としての精神世界に該当します。

しかしこの精神世界は時間の概念が多種多様に混在していて、正道もあれば迷道も鬼道もあり、邪道も蛇道も混在しています。

八衢(やちまた)に枝別れた分岐点に立って、何方に行くかは本人の魂の質次第であります。

自分の性質にピッタリと兼ね合った世界に、まるで磁石が引き付け合うかのように自ら向かうのである。

八衢というのは八つの股(分岐点)であって、八という文字は末広がりに多く広がっていることを象徴した記述であります。

つまり霊界には多種多様な天国があり、鬼神や天狗が活躍する裏側霊世界もあり、植物霊や動物霊が住まう精霊界もあり、鬼畜や妄魔が徘徊する地獄界もあるのです。

 

 

 

 40 むすび大道 【天孫降臨編】 〇次元