015 知識

(人間は自由意思を履き違えてはならない…)

 

世に蔓延る迷妄者たちが一次元意識の中に止まり、其処から飛び出して来れない理由は、歪んだ知識を金科玉条の如く信じているからであります。

知識は人を育て社会を潤しますが、同じ知識も扱い方を誤れば、人を殺める危険な刃となるのです。

馬鹿と鋏は使いよう…とは言いますが、知識こそ正しい扱い方を知らなければ、何時の間にか近くの誰かを傷付ける危険な道具と成り果てるのです。

しかも其処には邪まな信念が加わっているため、自己反省が出来ない迷妄者たちは手加減をしないまま、完膚無きまで相手を潰し兼ねない…。

そうした危険な魂の傾向性を身に付けながら、本人は自分だけが正しいのだと思い込んで、他者批判や責任転嫁を繰り返すのであります。

此処にこそ社会にイジメやパワハラ等が増える原因があり、人間の心の中にこそ社会の秩序と調和を乱す主原因が存在するのです。

それを知ってか知らずか、表面的な形態ばかりを改善しても、イジメやパワハラが無くなる筈もなく、自分勝手な一次元意識の人間の横暴がエスカレートして、街は事件事故が絶えないスラム化に向かうのであります。

得手勝手な振る舞いをする二次元意識の人間も同じであり、協調性や相互扶助が見当たらないなら、街には虚しい乾風が吹き抜けるだけである。

こうした一次元意識・二次元意識の人間が量産された現代は、社会秩序が崩壊に向かう傾向を早々と軌道修正しなければならない。

その為にも個人々々が自己反省を繰り返して魂の傾向性を微調整(軌道修正)するべきであります。

人間は自由意思を履き違えてはならない…。

何でもありの自由意思には危険な要素が隠れています。

自分自身の魂の傾向性も見えず、他者の気持ちも配慮することが出来ない人間が、何でもありの自由意思を我儘に行使したなら、どの様な現実が訪れるかは、貴方が三次元意識の人間であれば大体は予想が付くはずであります。

現代人よ知識に溺れることなかれ。

自我我欲に奔走する者の知識は小賢しい知恵であり、自我流のみに拘り囚われる者の知識は窮屈な悪知恵であるのです。

いずれにしても一次元意識は正しい自己確立をしなければ、心の法則(因果の理法)に従って迷妄道を突き進むより仕方がなく、迷妄者は同じ迷妄者たちを呼び込み引き寄せあって、数々の傷害事件事故を誘発させるのであります。

これを末法の世と言わずして何とするか…。

かつて日蓮上人が書き残された立正安国論は、正に現代人にこそ当て嵌まる心の法則(因果の理法)であります。

 

 

 

  40 むすび大道 【天孫降臨編】 〇次元