031 鳥瞰 (公的立場で具体的な実践行動を起こす) |
ここまで基礎研鑽(一次元意識)について、更に相対原理(二次元意識)について、その違いと正しい在り方を語ってまいりました。 いよいよ皆さんが住む地上世界(三次元意識)について語ることになります。 今また繰り返しますが、皆さんが生きる人間社会は三次元世界であります。 一次元意識は点(自我)と線(我力)の個別世界でありました。 二次元意識は縦(環境)と横(境遇)の平面世界でありました。 そうして此れから語られる三次元意識は縦(環境)と横(境遇)と高さ(秩序)を有する立面の世界観であります。 此処には平静を保つ為の協調節度があり、組織を保つ為の秩序関係があります。 一人の人間が無人島で生きているのなら、自らの好き勝手な生き方を行使しても、誰にも迷惑を掛けないで生きて行けますが、三次元意識の人間社会では、個人的な我儘が許されない場面が多く出てくるのです。 それは自分が居て相手が居て、夫々に家族が居て、友人知人が居て、隣人との付き合いがあり、職場での人間関係がある…。 こうした多角的な世界観を同時進行で生きるのが三次元世界の人間社会であります。 同じ道を行く同志も居れば、異なる価値観の知人も共存しています。 蟠りなく助け合える友人も居れば、顔を合わせれば嫌悪感が走る知人も共存しています。 様々な価値観の違いが切磋琢磨となって供に成長を齎すこともありますが、その価値観の違いが傷害事件となって供に魂の退化に繋がってしまうことも有り得るのです。 しかしこうした流ればお互いの性質(魂の傾向性)を注意深く観察すれば、二次元意識の人間でさえ回避できる問題ではありますが、皆さんは三次元世界の住人であるからには、社会人として主体的な解決策を立てて、公的立場で具体的な実践行動を起こす必要があります。 その為には正確な現状把握をしなければならないのです。 つまり個人的な反省(一次元意識)を行ない、相対的な観察(二次元意識)を重ねて、社会的な鳥瞰(三次元意識)を高める努力を要します。 自意識からも他意識からも飛び出した客観的な視野で、物事の本質を正確に見抜く必要がある。 此れが出来なければ社会人としては未だ幼い魂心境(一次元意識・二次元意識)のままであるのです。 |