036 人徳

(人間として大切な心掛けを貫く意志)

 

三次元世界は目に見え手で触れられる物質文明であると語られました。

物質文明であればこそ、心(思い・想い)を形として表現することが出来るはずであります。

その形は心の全てを現してはいないけれども、少しでも多くの正確な心(思い・想い)を表現する努力を怠らなければ、他者との関わりは良い方向に深まって行くはずです。

人間同志の心の交流を深める為には日々人徳を積み重ねる必要があります。

人間として大切な心掛けを貫く意志が必要になります。

自分一人だけ成長しようと努力を続ければ、その学徳(一次元意識)は人として大切な基礎精神を育んでくれるでしょう。

また他人の生き方や考え方を真摯に学ぶ姿勢を貫けば、その道徳(二次元意識)は人間として大切な考慮精神を養ってくれるでしょう。

更に人間社会の様々な関わりに自分なりの立場を悟り役割に準ずれば、その人徳(三次元意識)は大人物としての人格者を育んでくれるでしょう。

複数の人間が同じ社会で共同生活を送る際には、夫々の立場を配慮した役割分担が必要となります。

その際に一次元意識の人間は自分本位の生き方や考え方を頑なに貫こうとするであろうし、二次元意識の人間は利己的な優遇措置に拘りながら人間関係に壁を作るのです。

公私の私であれば徳育は学徳(一次元意識)でも道徳(二次元意識)でも構わないのです。

しかし公私の公は人徳(三次元意識)を磨かなければ身に付かない徳性であります。

公私の区別が出来ない者は、どうしても不平不満が増えるのであり、他者批判や責任転嫁を繰り返すのであります。

人徳は1日にして成らず…。

普段からコツコツと利他的実践を積み重ねる者のみが得られる徳積みである。

人間社会には人徳者が過半数を維持していなければ、世の中は大混乱に向かうことになります。

歴史上に戦火が絶えなかった本当の理由は、民主主義社会で有りながら人徳者が過半数を維持出来なかった時代背景に主原因があったのです。

つまり三次元世界に生きて居ながら三次元意識の魂心境を自己保持することが出来ず、魂心境が我儘(一次元意識)や保身(二次元意識)に留まる人間が如何に多いかを物語っているのです。

これは現代人にとっては悲しむべき現実であります。

 

 

 

 40 むすび大道 【天孫降臨編】 〇次元