041 回顧 (正しい反省回顧を深められる理知的な人々) |
いよいよ此処から八衢分岐(四次元意識)の説明に入ります。 三次元世界は縦(環境)横(境遇)高さ(秩序)の空間領域に展開する世界観でありました。 その三次元世界に対して四次元世界は時間の概念が付加される世界観であります。 時間の概念には現在只今の一刻一秒を刻む刻印時間があり、過去・現在・未来を通した経過時間があり、光が放射状に広がるような照射時間もあります。 それら総てに於いて時間の概念は、物質世界の姿形を超越する働きがあり、現象的な物質形態を超越した霊的観念こそが時間の概念なのです。 従って霊的視野が開かれなければ、物質文明のルーツとも言える実証原点は観えないのです。 形ある全てのものには創造のルーツ(原点)がある。 この創造のルーツは時間の概念と共に虚空の彼方に埋没して行きます。 つまり形態しか見えない現実人間には魂のルーツが見える筈もないと言うことです。 これは霊的世界の様相を知るためには時間の概念に踏み込む必要があると言うことを意味しています。 現実しか見えない一次元意識の人間には浅い自己反省しか出来ない理由も此処にあります。 自分の尺度に囚われて差別知でしか他者を観察しない二次元意識の人間には、自己都合の足枷に身動き出来ない現実が待っているのです。 物質的な概念の中で完結する三次元意識の人間には、姿形に対する擬似信仰が意識を錯乱させて、時間の概念を寄せ付けない迷妄に嵌まり込むのです。 悟りを開いた偉人たちの多くは、十分な時間を掛けて反省回顧を行っております。 これは時間の概念を超越する為の儀式でもあったのです。 何故なら地上世界と霊的世界の中間に存在する精神世界は、その精神の質(魂の傾向性)によって魂の向かうべき世界が異なるからです。 つまり四次元意識の意味内容によって、人間の魂は天国にも地獄にも、表側霊世界にも裏側霊世界にも、高級霊界にも低級霊界にも魂の質によって自ずと向かってしまうのです。 こうした心の法則(因果の理法)が人間を善人にしたり悪人にしたり、高貴な徳者にしたり低俗な愚民にするのであります。 四次元意識の人間は正しい反省回顧を深められる理知的な人々であり、五次元意識の人間の因果を悟る魂心境を得る為の事前段階として四次元世界は存在するのです。 |