053 天念

(本来の真人間は大和精神こそが天然なる姿)

 

人間は魂心境が地上的な意識に傾倒すると、自分中心の思考で、利己的な判断を優先して、自己都合を前面に出した生き方に成りがちであります。

近年の地上社会に蔓延する個別意識には閉鎖的(我れのみ良し)な言動が主流と成りつつある。

これは人間の生き方としては本来の姿を逸脱しているのです。

個別意識の視点が自我にある限り、地上世界には我欲的な争いが絶えないでありましょう。

自己の立場を最優先して占有域の多さを競い、他者の存在を無碍に扱えば、人間社会には混沌しか展開しないのです。

20世紀後半から21世紀初頭に掛けて、人類が迷妄道に迷い込んだ最たる理由は個別意識偏重にあったのです。

人間にとっての自由意思が個人の自由のみであるなら、得手勝手な我儘人間が量産するだけであります。

人間は一人きりでは生きて行けません。

一人きりでは地上世界に生まれ出ることすら出来ないのです。

三次元地上世界に生まれると言うことは、既に他者との共存共栄を前提とした転生輪廻であることを受け入れなければならないのです。

それを大前提とした上での個人の自由意思でなければならない。

大和精神(五次元意識)には通い合う心がある。

労わり合い励まし合い支え合う精神がある。

相手を想い遣る優しさがあり、お互いを信頼する心の深さがある。

こうした霊性こそが本来の人間の実相(在るべき姿)であり、天然自然の生き方に他なりません。

心を見失った人間には大和精神の本意は分からず、より良き人間関係を構築する真意も理解出来ないでありましょう。

善意が善意として正しく扱われないのが現代社会の風潮であるが、こうした社会情勢の方が間違っている事実に気付かなければならない。

本来の真人間は大和精神こそが天然なる姿であり、個別意識は迷妄道に彷徨う偽りの姿(精神異常)であります。

天の意志に通ずる心こそが、人間の本当の姿(生き方)で在ることを想起して致だきたい。

誰もが自分の幸せを望むであろうけれども、その幸せと同じような幸せを他者も望みながら生きているのです。

様々な心模様を分かり合うならば、お互いが何を為すべきかも見えてくるはずであります。

 

 

 

 40 むすび大道 【天孫降臨編】 〇次元