079 悟得 (実相世界の理念を霊的把握する) |
悟りという意識に於いても自力と他力は論を闘わせて来たのです。 悟りには小悟(個人的な悟り)と中悟(相対的な悟り)があり、更に大悟(全体的な悟り)ともなれば宇宙規模の悟りも有り得ます。 小悟と中悟は六次元意識の魂心境であっても十分に悟得できる内容ですが、大悟ともなると七次元意識以降の魂心境でなければ獲得が難しいのです。 何故なら大悟(全体的な悟り)は神の子の自覚の深まりに応じた神我一体の境地であるからです。 つまり自己限定を超越(小悟)し、相対格差を超越(中悟)して、霊性としての客観悟得(大悟)に超入してこそ発揮される観念自在力そのものであるからです。 そうなると実相世界の理念そのものを霊的把握しなければ得られない七次元意識の魂心境であると言うことです。 地上人間が小悟を得た、或いは中悟を得た…と豪語しても、大抵の場合は物理的な現象の枠内での悟りであることが多いのです。 肉体の感覚を克服したとか、物事の仕組みを看破したとか、問題解決の糸口が見い出せたとか…。 こうした悟りは小悟と言われる自己限定(物理的な自己認識)打破の境地であります。 また中悟と言われる相対比較(地上的な相対認識)打破の境地でもあります。 何れにしても現象世界に自己展開している形式悟得(物理的な問答)に他なりません。 しかし七次元意識以降の人間は、霊性を開いた上で実相世界(物事のルーツ・根源的な解釈)の観点で霊的覚醒を得ているのです。 その高度な悟得は自己存在の欲得願望や損得感情が残っている状況では有り得ない境地であります。 魂が清らかで高次元神界の神々の心とシンクロすることが出来る七次元意識以降の人間のみが、その偉大なステージ(大悟)に立てるのであります。 本来の大悟には形式張った固定観念は意味を成さないのです。 融通無碍なる霊性開示であればこそ普遍なる大悟が得られるのです。 そのため大悟を得た高徳者たちは無闇矢鱈に大悟体験を口外することはしないのです。 それを言葉で規定して形態(物理的な思考)として説明した途端に、大悟は自ら中悟や小悟に格下げしてしまうのであります。 |