091 自己限定を打ち破れ
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此処まで人間の魂心境(意識段階)が一次元意識から八次元意識まで実在することを段階的に語られてまいりました。 これは意識段階としては神の子の自覚としての原点(魂の故郷)に帰依(里帰り)する旅路でもあります。 真実の世界を自覚したハイレベルな魂心境の神人と、まだ何も知らない無自覚(ローレベル)な魂心境の迷妄者でも、地上世界では全く同じ結果を残すことはありますが、見た目が同じ結果であっても動機(原点)と経過(魂心境)は天地ほどの違いがあるのです。 低次元意識の人間の思考回路と高次元意識の神人の思考回路では雲泥の差があります。 それは心の許容量が狭い地上意識で物事を見ているか、それとも心の許容量が広い精神意識で全体から物事を観ているかの違いでもあります。 地上意識は具体的な見地があり局所的な解釈を得意としますが、場面毎の違いや微妙な感性の相違には気付きにくい傾向にあります。 精神意識は客観的な視野で総合的な解釈を得意とする為、局所的な損得には余り拘らない傾向にあります。 視点の違い(魂心境の格差)や視野の違い(魂の傾向性)によって、同じ現実に直面していても全く異なる世界観が重複して展開している。 それに気付かない低次元意識と総てを知り尽くした高次元意識とでは、人生の生き方や生活の手法に相違が起きて当然であります。 しかしこうした事実の中で低次元意識は具体的な見地に囚われ拘り、独自な固定観念を他者にも強要することが多くなるのです。 高次元意識は、そうした低次元意識の狭き心を理解(霊的に把握)して不本意であっても具体的な見地(囚われ拘り)に合わせることが多くなるのです。 固定観念とは自己限定であります。 自己中心的な自己主張(一次元意識)や損得感情(二次元意識)に心を踊らされることなく、固定観念と成りがちな自己限定の殻を自ら打ち破る必要があります。 そうでなければ本当の意味での優しさや労わりが理解出来ないでありましょう。 心の世界では嘘偽りが通用しない。 魂心境の相違は上位霊界からはガラス張りの如く見透かされているのです。 見栄や酔狂に毒された心で偉ぶったり驕り高ぶる言動は、総てを見透かした高次元意識の人間が観れば、虚栄に踊らされた虚しい遠吠えに観えるのであります。 自分の心の中は誰にも見られないと思っているから、自らの言動に責任を採らない迷妄者となるのです。 普段からの素行は元より、心の中で自己展開する思念思考の全てが高次元意識の人間には見透かされていることを真に知れば、常日頃から自らの言動を戒め、相手の立場を配慮した対応を施せるようになるのです。 |