093 永遠なる理想を持て
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長らく続けられ身に滲み付いた悪習慣を断ち切る為には二倍三倍の努力を要します。 感情に操られることを自然な成り行きとして其の身そのまま受け入れていると、本来は自分の性質ではない性格が、恰も自分であるかの様に思い込まされてしまいます。 本当の自分は心の中に幽閉されて身動き出来ない状況となっている。 悪習慣を断ち切れば本来の自分に戻れるが、今現在の状況が悪習慣であることにさえ気付かずにいる。 そうして自分自身の心であるにも関わらず、迷妄思念に支配されたまま人生を送ることになります。 自分以外の何物かに心を操られていることに気付かなければならない。 其の為には常日頃から心を顧みる習慣を持たねばならないのです。 ハッキリ言って自己反省が出来なければ何も始まりはしない。 自己中心者(一次元意識)は自分だけは何も悪くないと言い切るのである。 自分の心を顧みない者には、自らの言動が他者に与える影響など微塵も考えないのでありましょう。 これが自己中心者(一次元意識)の大きな特徴であり心の習性であります。 例えば自分自身の心を顧みる習慣が出来たなら次は反省回顧の質を高める訓練が必要です。 そうでなければ、せっかく身に付き始めた自己反省が、何時しか他者批判に摺り代わってしまうからです。 あの人の所為で私は間違ったのだ…と。 彼奴の為に自分が迷惑を被ったのだ…と。 彼等の存在が自分にとって悪い結果に繋がったのだ…と。 こうした思考回路には自分に対する反省回顧の入り込む余地が無いのです。 反省は常に自分から始まらなければならない。 愛行は常に相手から始まらなければならない。 この生命の基本形が利己主義者(低次元意識)たちは真逆となっているのです。 正に本末顛倒であります。 この様な利己主義者(低次元意識)が心を入れ替えることは、恐らく天地を引っ繰り返す程の大惨事と同等の衝撃が必要かも知れません。 しかし神の子人間には可能性があります。 この可能性を開く為には高邁な理想が必要になります。 しかも永遠に追い求める夢が必要である。 貴方よ永遠なる理想を持て! それが悪しき習慣を断ち切る魂の原点(動機)となるでありましょう。 |