002 お互いの違いを知ること
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人間にとって個性化は尊い魂学習の機会でもあります。 個別意識であるからこそ喜びや楽しみがある…。 個別意識であるからこそ悲しみや怒りもある…。 個人的な幸福は個人の魂の生長や、認識力・判断力・蘇生力などの高まり、魂心境の昇華によっても感じられるでしょう。 しかしこうした魂心境の幸福感は、何処まで深めても個人的な知覚に過ぎません。 個人の喜びや幸せは個別意識としては尊い感性ではありますが、これは何処まで行っても個人的な自己満足でしかないのです。 時間は終わりない永遠であり、空間は果てのない無限である。 一人だけの自己満足を極め尽くしても、永遠無限の概念からすれば微細な極点にしか過ぎないのでしょう。 それでも人は個人的な喜びや幸せを求めます。 それは魂心境が自己限定(一次元意識)の殻の中に居座っているからです。 しかしそこに他者の存在を認識したなら、今までは(一人では)有り得なかった様々な問題が現れてくる。 お互いの考え方や生き方の違いが現実化して驚いたり訝ったりする。 感性の違いから摩擦が起こって悲しみや怒りが込み上げたりもします。 お互いの感性の違いは個性化ならではの問題であり、単に経験値や魂心境の相違であったりもします。 こうした他者認識は我儘を押し通す一次元意識人間には殆ど感じられないが、魂心境を一段昇華した二次元意識人間であればこそ感じられる心の波立ちであります。 人間は個性を尊重して創造された生命体ではありますが、個性体であるからこそ同時に他個性体も存在することは当然の事実なのです。 同じ肉体構成で生きながら同じような感性をもち、同じ時の流れの中で共存している…。 お互いに自由な意思を持ち、それぞれの考え方や感じ方の違いを持っている。 こうした人間相互の違いを認識することが出来る人が、二次元意識の魂心境を心に懐いた人間であります。 |