011 感覚と感情の違いは何処に

 

 

一次元意識と二次元意識の違いは、自分を中心に物事を展開する一次元意識に対して、他者の存在を認めた上で相対的な思考を展開するのが二次元意識であります。

故に一次元意識は個人的な感覚を尺度として我儘を押し通すことが多くなり、二次元意識は相対的な感情を尺度として心が揺れ動くことになります。

感覚型の人間と感情型の人間とでは発想も言動も違ってまいります。

自我を押し通す一次元意識人間は他者(周囲)の意見などに耳を傾けようともしないが、その分だけ非常に分かりやすい性格であると言えます。

しかし二次元意識人間は他者認識を前提に思考や物事を自己展開するため感情の起伏が激しく、思考能力も複雑な様相を呈しています。

つまり相手の言動によって感情が乱れることが多く、その感情を克服しなければ冷静な対応は難しいのです。

従って感情の克服こそが二次元意識の修養徳目となります。

二次元意識には二種類の人間が居ると言うことでした。

一つ目の人種は下向き(魂心境が一次元意識に向かっている)な二次元意識人間であり、彼らは未だ自己限定の克服が出来ないまま、対人関係の中で相互比較をする人種でありました。

こうした方々は損得感情に支配されて嫉妬や怨恨を抱くリスクが高いのであり、感情のコントロールなど皆無であるため、四六時中、感情を爆発させて苛立っている状態です。

そのため一言目から不平不満が飛び出して、二言目には他者批判・他者裁き・他者否定を重ねることが多くなります。

二つ目の人種は上向き(魂心境が三次元意識に向かっている)な二次元意識人間であり、彼らは相対的な人間関係を良好な状態に保たんとして、沸き上がる感情を自己統制しようと心掛けています。

感情の克服は並大抵な努力では難しい代物です。

また多種多様な相手の性格に対応せんと努力することは、或る種の精神修行を敢行する事と同義であります。

自分の内部から沸き上がる感情でありながら、得てして感情は暴れ馬の如く好き勝手な横暴を極めるのです。

そのため感情の克服には其れなりの精神力(忍耐力)や思考能力(認識力)が必要になります。

 

 

 

  42 むすび大道 【相対原理編】 二次元