015 自意識の相違は人格的格差

 

 

感覚は個人の持ち物(尺度)であるが故に、他者の基準(尺度)を取り込もうとする意識すら沸かず、それが一次元意識の悲しい現実であると言うことでした。

従って感覚的な格差は精神的な壁を作り、他人との交流を断絶する方向に意識が働くのであります。

このように自意識の相違は人格的な格差となって、自と他を遮る心の壁(自己限定の殻)を強固にするのです。

この感覚(自我意識)を解放して感情(共通意識)へと昇華しなければ、人間としての成長は有り得ませんし、魂の進化も望めない状態のまま、幼い心は我儘な言動を繰り返して、社会の秩序を乱す迷妄者に成り下がるのです。

身形は立派でも心は子供のまま…。

年齢は重ねても魂は幼子のまま…。

弁論は立つが我流の理屈ばかり…。

威勢は良いが独り善がりばかり…。

不特定多数の社会の中で、個人主義に拘り囚われる人間は、自己限定(一次元意識)の殻の中に閉じ籠る閉塞的な迷妄者であります。

社会人である以上は感覚(一次元意識)を克服して感情(二次元意識)へと移行しなければならない。

更に感情(二次元意識)を克服して心象(三次元意識)へと魂を昇華しなければならない。

少なくとも他者にも同じ感覚意識(一次元意識)が存在することを思い起こせれば、感覚の認知が歩み寄りを見せて、感覚(自我意識)が感情(共通意識)に移り変わる兆しも現れることでしょう。

その時に個別の自意識(感覚)は確立された個性としての市民権を得ることになります。

共通認識の中での個別意識は尊い一個性として受け入れられるのです。

独り善がりの我儘(自意識過剰)は、共通認識から傍流へと外されて、危険人物のレッテルを刻印される運命にあります。

とはいえ現代人には自意識過剰な一次元意識人間も多く、損得優越感情に奔走する二次元意識人間も多く存在します。

しかも彼ら(一次元人間・二次元人間)の方が率先して社会の中枢に座ることが増えた為に、三次元社会が大混乱を強いられている。

その迷妄波動は自然界にも悪影響を与え、かつて無い程の未曾有な大災害が頻繁に起きつつあります。

 

 

 

  42 むすび大道 【相対原理編】 二次元