045 新旧の価値観による応戦挑戦

 

 

真実なる価値観が現れてきた時に、其の価値観を素直に受け止めるか、それとも見送るかの葛藤が始まります。

人間の心の中には躍進的意識と保守的意識が混在していて、何方の意識に魂の比重が片寄るか…で、個人的な価値観の追従または保身が選択されるのです。

新たなものを脇目も振らず受け止めて突き進む一次元意識人間は躍進派(革新を採る)となり、古きものを何よりも大切にする二次元意識人間は保守派(伝統を守る)となりがちです。

これら両者の戦いが挑戦(一次元意識)と応戦(二次元意識)となって、時流の勢いにも加速されながら、躍進派は革命を起こし、保守派は護身を固めるのです。

この戦い(挑戦と応戦)は歴史上で大問題となって、時には時代精神の大転換が巻き起こって、昨日は壁が取り払われ、今日は国が開かれ、明日には社会制度が変わる…という、急激な変化をも人類は経験してきた筈であります。

安穏なる生活が戦争で失われたり、大災害によって住処そのものを失うこともあり、政治の迷走や経済の破綻さえ有り得る時代となっています。

こうした大変革期には低次元意識(一次元意識・二次元意識)が大多数を占める社会に成りつつあることを、結果を通して如実に現わしているのであります。

一次元意識人間は目的が合えば共闘するが結局は烏合の衆なのです。

二次元意識人間は利害が合えば結束するが本来の協調は有り得ないのです。

そうした一次元意識人間・二次元意識人間が大多数を占める時代背景では、社会制度が安定することは難しい問題であります。

躍進的意識と保守的意識を臨機応変に使い分ける公共的意識(三次元意識人間)が増えて来なければ、時代精神は落ち着く場所すら無いのです。

この概念には大小の区別はなく、国家間の摩擦と個人間の摩擦は同種のものである…。

結局のところ個人の意識段階を一段でも高める努力を忘れてはならない。

少なくとも三次元社会に生きる地上人間は、公的意識(三次元意識)を基礎として社会生活を営むことをお勧めします。

 

 

 

  42 むすび大道 【相対原理編】 二次元