055 価値観の違いは経験量の違い

 

 

一次元意識人間の特徴は自己中心であります。

意識形態が点と線からなる一次元意識は、主義主張の良し悪しに関わりなく、周囲の状況を度外視して、自我流を押し通す傾向が強いのです。

此の様な性格を長らく続けていると、他人の意見に耳を傾けない頑固者になるのです。

方や二次元意識人間の特徴は自己優先であります。

意識形態が縦線と横線の平面からなる二次元意識人間は、他人の存在を認識はするが、全ての判断形態は利己的意識に流れ易い傾向が強いのです。

此の様な性格を長らく続けていると、他者の気持ちを度外視して、自己都合優先の採決を姑息に選択する偏屈者になるのです。

一次元意識人間も二次元意識人間も、自我尊重という意思に於いて共通点があり、この自我尊重が自己中心として自己展開するのが一次元意識人間であり、同じく自我尊重が自己優先として自己展開するのが二次元意識人間であります。

こうした魂の傾向性が彼ら(一次元意識・二次元意識)に染み付いている最大の理由は、現状把握(自己反省)と軌道修正(心の浄化)の概念が薄いため、一次元意識人間は自己中心と成り易く、二次元意識人間は自己優先と成り易いのです。

同じ性格を長らく続けていれば、それが経験値(魂の傾向性)となって固まります。

その経験値は本人の価値観に影響を与え、一次元意識に於ける自己中心が常態化し、二次元意識に於ける自己優先が常態化するのであります。

人間の人格を固める上で個人の価値観は大きな動力となって、本人の意思形態の方向性を決めてくる(操ってくる)のです。

しかしこの価値観を固めるまでの過程が有ったことも事実であり、その同過程の継続こそが意識段階(魂の傾向性)を構成した経験量であります。

つまり価値観の違いは経験量の違いであり、長き時の流れの中で何を好んで多く道連れとしたか…によって、その経験量が本人の価値観を固めるに至ったのです。

そのため積み重ねた自己中心(一次元意識)は頑固なまでに固まり、繰り返された自己優先(二次元意識)は偏屈なまでに固まったのであります。

そこには他者への道徳(考慮配慮)が関与する余地が極めて少ないのが現状であります。

 

 

 

  42 むすび大道 【相対原理編】 二次元