073 生き方や遣り方に出る個人差
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天才の本質が結果ではなく継続(経過)であり、既に成長が止まった自我尊重人間には、天賦の才覚の欠片すら感じられず、努力精進の気配すら感じられない…。 自らの感情すら抑えられない人間を天才児と認定するほど、徳性開発は甘くは無いと言う事でした。 個人の自由(主権)が声高く叫ばれる現代は、才覚の高下が人間関係に強く影響を与えております。 これが良き影響であれば時代精神が昇華するのですが、悪しき影響であれば時代精神は混乱するのであります。 良き影響とは上向き(三次元意識に向かう)の精神であり、悪しき影響とは下向き(一次元意識に向かう)の精神である。 徳性とは調整の原理であり、魂昇華の自主選択である。 同じようなスタートラインから同時に走り始めた人間社会で、個性の在り方(生き方や遣り方)が極端に異なる時代は珍しいと言えます。 突出した個性が共存共栄し合えば、時代は驚くほど急速な進化を迎えます。 しかし突出した個性が自我尊重に拘り囚われたなら、凡ゆる科学は進歩しても時代精神は退化するのです。 心の生長は個別意識という尺度にはあらず、他者認識にあり相互理解にあります。 他者認識(二次元意識)を相互理解(三次元意識)に向かわせてこそ、人徳は磨かれ魂は昇華するのである。 個人の意見を押し通す自我人間には、自分一人だけの魂昇華で良いのかも知れませんが、独善的な思考は他者批判・他者裁き・他者否定を増幅するばかりで、感情の自主規制がままならない幼い魂は、思い通りにならない気持ちを抑えられず、感情の高ぶりに操作(憑依)されたまま、普段の冷静な自分に立ち返るまでの時間が長くなる傾向にあります。 これも個人主義の弊害である。 徳の足りない人間が利権(損得感情)や役職(地位名誉)を手に入れたら、そうしたアイテム(利権・役職)を自己主張の道具として誤用するのです。 魂心境が幼い(一次元意識・二次元意識)者は、謙虚に生きる習慣を忘れてはならず、真摯に学ぶ姿勢を放棄してはならないのです。 バラエティに富んだ個性を生かす為にも、他者認識を相互理解として歩み寄せる姿勢を失ってはならない…。 しかし此れは我欲が強い人間には響かない言葉でもあります。 |