077 共感は自意識では得られない
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人間の感情には理解と誤解の両面があり、何方の方向に心の針が向いているかを知れば、二次元意識段階の魂心境が上向き(三次元意識に向かう)であるか下向き(一次元意識に向かう)であるかを自己分析(現状把握)することも出来ると言う事でありました。 理解というものは他者の意識を認めるということである。 相手の意見の背後関係をも受け止めるということである。 その心情の全てを配慮するということである。 其処に於いて本当の共感は成立するのであります。 誤解というものは自分の意識のみを尊重することから始まる。 自分の意見のみを優位に展開して、相手の意見を受け入れない。 其処に於いて排他的自己展開が始まるのであります。 こうした誤解曲解からは共感など得られるはずはないのです。 つまり共感は自意識過剰では決して得られないものであります。 自我を限りなく薄めた自分に立ち返って、相手の心情にこそ触れられる純粋な心をこそ持続しなければならない。 自意識が活躍する場面は、自己反省を忘れた人間が、自分勝手な講釈を振り回して人間社会を混乱させる言動に気付いた時に、自らの言動を振り返って自己反省した場面であります。 もともと自意識は自己反省(現状把握)をする為に備えられた魂の自己チェック機能であります。 自己反省は自分を中心にして自己展開するものであって、これが相手を中心にして思考展開させると他者批判・他者裁き・他者否定となるのです。 反省は自分側から心を改めることで、既成概念や偏見(拘り囚われ)が取り去れるのです。 色眼鏡(既成概念や偏見)が取り去れたなら、純粋な客観視で相手を見渡せるようになる為、正確な他者認識が得られるようになるのです。 要するに自意識(自我尊重)が強い人間は誤解や曲解が多くなると言う事です。 二次元意識人間が他者と会話をする際に端から否定が多くなる人間は下向き(一次元意識に向かう)の二次元意識人間であり、努めて肯定することが多い人間は上向き(三次元意識に向かう)の二次元意識人間であります。 |