080 利己的感覚と利他的感情の絆
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利己心の魔は人間の利己的感覚を操りながら、利他的感情を掻き乱してまいります。 全ての基準を自分に拘らせ、自我尊重に囚わらせるのです。 そうなると利己心の魔は人間の内部から手招きをして、更に心を掻き乱すような事物を探させ、同種の迷妄霊を呼び込んで憑依させるのです。 こうした一連の流れを利己心の魔は密かに行い、人間の心の中から感覚を自己陶酔させ、感情を掻き乱して統制不能な状態に追い込むのです。 人間側に反省回顧の習慣があれば、自らの内部に潜む利己心の魔を見付け出すことが出来るのであります。 しかし一次元意識の魂心境では自己反省の概念が期待出来ないし、二次元意識の魂心境では自己反省が自己尊重(自己都合・自己保身)となって、その反動で他者批判・他者裁き・他者否定へと矛先を変えてしまいます。 本来の人間が持つべき利己的感覚は、自己限定の殻を打ち破る為の善精神を磨く自己確立(基礎研鑽)でなければならない。 また本来の人間が持つべき利他的感情は、相対原理を悟る為の善精神を磨く他者認識(相対原理)でなければならない。 個別主義の弊害は、個性を我欲に歪ませて感覚陶酔による失望怠惰への堕落に向かわせる悪精神(利己心の魔)の存在を放置する所にあり、個性を自我尊重(自己中心)に陥らせて感情崩壊による悪醜態への堕落に向かわせる悪精神(悪霊悪魔)の存在を放置する所にあります。 全ては自己反省の習慣が無いことが原因でありまして、自分の普段からの言動を自己チェックする習慣があれば、自らの意志で利己心の魔を見い出せるし、悪霊悪魔の憑依を見破れるようになります。 良好な人間関係には共感が必要不可欠であります。 相互共助は三次元意識人間の魂心境でありますが、せめて二次元意識の魂心境では共感を目指して致だきたい。 共感には自制(自我を抑える)が必要であり、受容(他者意見を受け容れる)が必要である。 こうした自制・受容の自己展開が、正しい利己的感覚を正しい利己的感情に昇華させるのです。 その為にも善精神(絆)を磨かなければ(深めなければ)ならないのであります。 |