094 現代人に一次元が多い理由

 

 

一次元意識人間は自我尊重(自己中心)に魂の性質が片寄った人種であります。

二次元意識人間は自己都合(自己優位)に魂の性質が片寄った人種であります。

一次元意識と二次元意識の最たる違いは、自己限定(自分の事しか考えない)か他者認識(他人の素行を観察する)かの違いである。

不特定多数の人間が同じ社会で共存するからには、自分勝手な我儘を押し通すことは、自由意思と自由意思の相克により摩擦(争い)を巻き起こすリスクが高まると言う事です。

例え二次元意識人間が他者認識の才覚を有していても、自分自身の現状(論点や着眼点など)が分からないままでは、せっかくの他者認識が自己都合のまま自己優位な選択肢ばかりを選び取る、損得感情に支配された迷妄者(下向きな二次元意識)に成り下がるのです。

現代人には一次元意識の魂心境を心に抱く人間が多く存在します。

その理由は欧米思想の個別主義に原因があるのです。

個人の主権を尊ぶ論調自体は結構な話です。

命の尊さに大小も優劣も老若男女も関係が無く、一様に皆が尊ばれるべき課題でもあるのです。

しかし主権を豪語する主義主張が、他者の存在を無碍に踏み躙るような個人の幸福のみを追求するものであったなら、個人的な利害のみを優先する者同士が対立した時に、個別主義の一次元意識人間が解決の糸口を見い出すならば、力関係の大小に活路を見い出すことは想像に難く無い現実であります。

力の強いものが弱いものを支配する。

これが一次元意識人間の基本姿勢になるのです。

個別主義が尊ばれる最良の場面は、その貴重な個性を全体の繁栄の為に、貴重な役割としての個性を提供して貢献する場合である。

そうした役割分担の方向(光明側に向かう)に個性を高め深め広げるのであれば、個別主義の拡大や増量は、衆生が認め渇望する偉大な個性体(理想的な人格者)と成るのであります。

しかし現代人に見受けられる個性(個別主義)は、自我の主権確保や利己的自由意思の専横に片寄り過ぎている。

こうした個人の自由のみを主張する時代には、どうしても一次元意識人間が増える傾向にあるのです。

 

 

 

  42 むすび大道 【相対原理編】 二次元